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【千癒】川村元気さん、『神曲』を読んで、家族について想う。

こんにちは。日曜日ですね!
私の住む地域は土日、雨です。

お花見シーズンなのに、残念です。
重ねて、子が、
お熱&嘔吐&咳&鼻水のお風邪で療養中。
※食事も出来るし元気にしてます、
だいぶ回復中‼︎

イラスト、漫画を描く時間はあったのですが
頭の中のイメージを形にする
パワー不足なので(という言い訳←
本日は、文字で記事化します。

【神曲のあらすじ】

※以下のあらすじは私の言葉です。
きちんとしたあらすじや書評はこちら



両親、姉弟のごく普通の家族だったのに
弟が通り魔に殺され、犯人もその場で自殺。

深い悲しみ、怒り、向き合い方、
疑念、悲しみの乗り越え方、家族の在り方。

混乱の中、神の存在と、歌が、
家族の中に深く入ってくる。

両親、姉の心の行き着く先は。
神とは?信じるとは?そして、家族とは。


【川村元気さんのインタビュー記事】

https://toyokeizai.net/articles/-/506463?page=5

※こちらは、もしかしたら
読後に読んだ方がいいかもしれません。

何も内容を知らずに
物語を読み進めるのが好きな方は
読後にインタビュー記事読んで下さいね。

私としては、この記事を読む事によって
著者の想いをより深く知れて
胸熱くなりました。
是非、読む時は3部全て読んで欲しいです。

【読んで、自分の神を考える】

前置きが長くなりました。

ネタバレはしなくとも、
あらすじは伝わると思いますので、
インタビュー記事と同じく、
内容知りたく無い方は読後に読んでくださいね。

綺麗な花。
名前はわかりませんが‥

私は、基本的に無宗教ですが
お正月、クリスマスなどは
なんとなく行事として楽しみますし、
高校は仏教。大学はキリスト教でした。
実家の宗派もあります。

高校の授業に仏教の科目がありましたし、
体育館には大きな祭壇もありました。
南無阿弥陀、を繰り返す謎の歌も歌いました。

大学1年生は必須科目として、
朝の15分間〜30分くらい、
教会で歌や話を聴く時間がありました。

実家の法事も、
宗派に合わせた歌?お経?を歌います。
独特な言葉回しと音色は、
幼い頃から聞いてきたからか、
懐かしくて好きです。


なんだかんだ、
無縁と思っていても、宗教は身近です。

ただ、宗教について
深く考えたことって無いです。

じゃぁ、私の信じる神ってなんだろうか。
たぶん、自分が好ましく思うもの全てです。
神では無く、
家族、友達、音楽、物語、著名人など。
自分を好ましい方向へ導いてくれる全て。

逆に家族、友人だからと言って、
盲目的に信じるわけでなく
違和感を感じることもあり、
同一人物でも感じかたに変化はあります。

この物語でも、神の確信に触れてます。
神を、見たと。
奇跡に触れたと感じる瞬間も描かれてます。

あとは、家族だからこそ信じていたい、
まだ自立に至らない子供世代の心の揺れも。

その人の神の真実が何であれ、
私は結局、ここの引用に尽きると思います。

神曲、231ページ。

だから私は、
その人の信じるものを否定はしないように
気をつけているつもりです。

たとえ、私は信じられなくても。
興味ないな、とか、変だな、と感じても。

ただ、怖い思想の神もいると思うので、
そういう価値観の人とはソッと離れます。


この物語には、
信じること、信じたい人、信じ方、
狂気か、盲目か、知見の狭さか。
それはどこから来る感情なのか。
その分かれ道も描かれていると思います。

【この物語の家族】

小説って、
各自の心情や情景、心の動きが
細やかに描かれていて、
会話描写と並行して読むので忘れがちですが、

家族とのコミュニケーション、
圧倒的に、言葉が足りないと感じました。

この物語の根幹として、
凄惨な事件と、子供の死があって。

その向き合い方、悲しみ方、乗り越え方。
家族でも、その方法は違うことを、
それは同じ方向性である必要は無いのに
同じでなければ、1つにならねば!
という部分を自分の心と会話する部分が多くて。

もどかしくなると同時に、
誰しもこうなのかもしれない、
とも思いました。

また、読後は逆に理解し合う必要も、
もっといえば
やはり言葉にしなくてもいいのかも、
という気持ちにもなりました。

父の選択。
母の選択。
姉の選択。

難しいテーマですが、
書籍カバーの写真通り、
雲の隙間から光が差すような、
そんな物語でした。

川村元気さんの本は全て読んでますが、
毎回、読んで良かったと思わせる読後感と、
全てを見せずに想像してね、というモヤっと感。

次回作も楽しみです。

家にある、シリーズ。
やはり、神曲も買おう。
※今回は4ヶ月ほど待って図書館で借りました
満開だった時のお花。素敵。
不思議な国のアリスの世界を思い出しました。

【最後に】

中身が空っぽの母、という感じの内容が
この本の中に出てくるのですが、
私はどんな母になるかなぁ、と考えます。

自分の中の理想の母像は特に無く。笑
子にとって、伸び伸びといられる環境だけは、
気をつけていこうかなと思います。

あと、明治維新のように
全てがひっくり返るような
世の常識が激変することはあっても、
個人の中の『地に足』の『地』は、
子にとって、
揺るぎないものにしたいなとも思います。


ここまで読んでくれてありがとうございました!
スキしてもらえると励みになります。
次回もよろしくお願いします。

稲葉千癒🍀

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