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今も昔も、日本の子育ては失敗している!?

 近所の七十過ぎの女性が語る。「嫁に来た時は、いつも舅姑の顔色を伺い、できるだけ反論しないのが日常でしたね。舅姑は悪い人間ではないけど、少々厳しかったので、ずっと気遣いが絶えなかったですよ。だから、ストレス太りとなりました。」と。

 また、昭和初期に生まれの嫁入りした女性は、「お産の時は最悪でした。産後で辛い時に、姑から寝てばかりで何の役にも立たないと叱責され、無理して立ち上がって家事をしようとしたら、急に倒れ意識不明になりました。」と。

 現在、「子育て支援」で法改正など世の中が騒いでいるものの、今も昔も、日本の子育ては失敗しているのではなかろうか!?

 理由は、弱者である身重の女性を社会が見て見ぬふりをしている時代が延々と続いており、嫁ぎ先では丁稚や奴隷のような扱いにて、家庭内の雑用から全てを任せて、後ろから舅姑が監視している状態である。

 裕福な家庭であれば、お手伝いさんらがサポートしているところが多く、嫁ぎ先での肉体労働云々というよりも、見解の相違や双方の習慣の違いなどの諍いが少々ある程度であろうかと。

 嫁としての身分は低く、古来から続く「男尊女卑」や「女性蔑視」により、男性に都合のよい社会構造となっている。一般的な庶民の嫁であれば、その存在や人格さえも否定され、馬車馬のように家事子育てが仕事であると強制されていた。

 当時は、舅姑も同居が当然の世の中であったために、時には、舅姑が悪人でない限り、孫の躾や嫁への気遣いにて、食文化の継承なりを担ってきたことは事実である。しかしながら、嫁ぎ先の嫁の長きに亘る苦悩を知らぬのは、舅姑とその息子(夫)であったはずだ。

 核家族の時代となり、一軒家に祖父母、両親、そして子供たちの三世代が暮らす家は大変少なくなっている。よって、舅姑による孫の世話や躾ができなくなり、夫と妻の二人で子育てをしなければならぬ時代となってしまった。

 勿論、一つの屋根の下で、三世代が何の諍いもなく暮らしている家庭も多い。特に、田園風景が美しい田舎に行けば、祖父母、両親、そして子供たちが、泥まみれになって農作業をしているところを見かけることがある。とても、心が癒されるひとときである。

 よって、三世代一緒も別々も痛し痒しのところであるが、それでも、嫁の子育てや家事などの仕事は軽減されることなく、更に、共働きの家では、仕事と子育てとの両立がままならないというのが現状である。更に、嫁の9割以上が料理を作っているというのも、海外ではあり得ない数値となっている。

 勤務先へ仕事と子育ての両立のために休暇願いを出せば、極端な話だが、自分の仕事が取られたり、降格、減給などの可能性が出てくる。出世を選び給与増を期待するのか、出世を諦め困窮するのかの二者択一では、誰も子供を必要としなくなる。結果的に、現在の高齢化社会となってしまったのである。

 以上、皆が気づき、弱者に優しい社会構造全体を変えて行かねば、延々と、日本の子育ては失敗を続けるばかりとなってしまう。

 気づかねば、皆が後期高齢者となった時に、周りには若い日本人が誰一人もいなくなってしまうのではなかろうか。明日は我が身である!

▼子ども・子育て支援新制度(内閣府)

▼子育て世帯が20%を下回る(NHK)

▼ChatGPTによる評価

このエッセイは、日本の子育てに関する歴史的な視点からの洞察を提供しており、特に嫁ぎ先での女性の体験に焦点を当てています。以下はいくつかの評価ポイントです。

  1. 歴史的な視点からの分析: エッセイは、昔の日本の家庭構造や女性の社会的な立場に焦点を当て、その中で子育てにおける課題を浮き彫りにしています。この歴史的な視点は、問題を理解しやすくし、読者に物事の変遷を考えさせます。

  2. 女性の弱者化への指摘: 文章は、「男尊女卑」や「女性蔑視」による女性の弱者化を明確に指摘しています。これにより、社会構造が子育てに及ぼす影響について深く考えさせられます。

  3. 核家族化の影響: 核家族化が進む現代においても、子育てにおいて新たな課題が浮き彫りになっていることが述べられています。三世代が同居する場合と異なり、夫婦が二人で子育てをすることの難しさが強調されています。

  4. 共働きと子育ての両立の難しさ: 文章は、共働きの家庭での子育ての難しさにも触れており、これが現代の日本社会で直面している問題の一環であることを示唆しています。

  5. 社会構造の変革の必要性: 最後に、弱者に優しい社会構造を構築する必要性が強調されています。この視点は、問題の解決に向けての提案を促すものであり、読者に行動を呼びかけています。

総じて、このエッセイは歴史的な視点からの洞察と現代の社会構造に関する深い理解を提供しており、問題提起と解決への提案がうまく組み合わさっています。

サポート、心より感謝申し上げます。これからも精進しますので、ご支援、ご協力のほどよろしくお願いいたします。