見出し画像

SNSの世界では、個人の『挙動』が見えるばかりか、個人の『本性』や『底意地』さえも浮き彫りとなる。

 自分では良かれと思い、何でもかんでもSNS上で写真、動画、音声、更には文字や絵文字をアップして楽しんでいる人がいる。本業とは言っても、筆者もその一人である。

 ただ、或る人とフレンドシップを交わしていたり、フォロー&フォロワーの関係を持てば、リアルタイムで、互いにSNS上での『挙動』が無意識の中で把握でき、その情報は不特定多数の人々へも連鎖的に伝わって行く。

 よく言えば、SNSのリアルタイムでの『拡散力』の凄さであり、従来のメディアとは比較にならぬほど、『個人情報』を含んだ特定情報が国内外を光の速度で飛び回る。

 ただ、そこで自分では良かれと思って書き込んだメッセージにスイッチが入り、反論として徹底的に攻撃してくる人たちがいたり、一目惚れして、こっそりとストーカー行為に至る人も出てくる。

 インターネット事業に着手して28年ほどが経つが、不特定多数の人々と『共有ゾーン』にて何かを動かす時に、必ずと言って良いほど、『モラルなき諍い』があちらこちらで発生していた。

 『Blog』のコメント欄で心無い反撃があったり、『仮想現実世界/現在のMETAVERSE』でも、個人が特定しないので、平気で人の心を傷つけるような罵詈雑言が後を絶たなかった。

 『Facebook』や『LINE』などでグループを作り、そこで違和感を持った人たちが水面下で別グループを作り、旧グループの誹謗中傷を繰り返すケースも多々あるように聞き及んでいる。何のための仲良しグループなのか分からなくなってしまう。

 『出逢いサイト』や『マッチングアプリ』でも、相手の本人確認ができないまま、無警戒に会ってしまい、事件事故に巻き込まれるケースも、日を追うごとに急増しているのが現状である。

 これらの現象は『モラル』に限らず、そのSNSの仕組み自体に欠陥なり気付かぬところに落とし穴が存在し、『ネット世界』に精通している人でさえも、その罠に掛かってしまうこともある。

 また、ビジネスにおけるプロジェクトを立ち上げる場合、『情報共有』が大前提となるものの、参加者の日々のアクセスが透けて見えるので、『温度差』が見え隠れしてしまい、『熱量』のない人は異常に目立つことになる。

 掲示板やメッセージの『既読』の有無が簡単に確認できるSNSでは、一人ひとりの『挙動』により、『本性』や『底意地』までもが浮き彫りとなる。段々と不協和音だけが増幅し、折角のビジネスチャンスを台無しにすることにもなりかねない。

 そこで、鈍感な人や、逆に、投げ遣りな人は、無責任にも約束事を守らなかったり、皆で決めたルールを無視して、赤恥をかきつつも、爆発寸前の危機的状況へと引き摺り込んでしまう場合もある。

 筆者は、複数のSNS上でグループを開設し、良かれと思うことを、日々実現に向けて孤軍奮闘しているが、SNS上で遭遇した人たちの『挙動』を検証すれば、『感謝の念』など皆無であることに気づかされることが多かった。

 それは、その程度の『距離感』であり、その程度の『接点』であるから当然であろうが、『現実世界(R)』と『バーチャル世界(V)』の狭間にあって、これまでの『face to face』感覚の常識が通用するとは限らない。善い意味で例外はあるものの、大半はその程度のものである。

 自分の『挙動』が不協和音を増幅しようが、不特定多数の人々に迷惑を掛けようが、約束事を破ろうが、『RとVの狭間』であるので、大した罪悪感もなく、北海道と沖縄のように地理的に距離があればあるほど、「問題ない!」で済ませてしまう。

 上記のような軽々なる感覚が、SNSの『RとVの狭間』における、『モラルなき諍い』の元凶となっている。

 改めてSNS時代において、一つ一つのアプリやその世界において、人としての『モラル』だけは忘れてはならない。言葉遣いが荒々しく汚くても構わないと、暴言や恫喝が許されることはないのだから、厳重注意となる。

 心無い『誹謗中傷』や『罵詈雑言』は記録され、無限に『コピペ』されて行く。『動画』も『音声』も、全て無限に『コピペ』されるのである。よって、自分自身の『蛮行』や『失態』が永遠に削除不可となり、生きている間も死後も、公然と晒されることになる。

 気づけば、刑事告訴されて罪人としてお縄になる人も少なくない。従って、『現実世界』でも『バーチャル世界』でも、『RとVの狭間』であっても、常に自分に厳しく、第三者へは適切な距離を維持し、個人的に突っ込み過ぎる要求などの『愚行』、『蛮行』を遣ってはいけない。

 『ネット世界』は想定外に怖いもので、特に、SNSの世界では、個人の『挙動』が見えるばかりか、個人の『本性』や『底意地』さえも浮き彫りとなるので、尚更である。

※複写転載は厳禁

サポート、心より感謝申し上げます。これからも精進しますので、ご支援、ご協力のほどよろしくお願いいたします。