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壱岐島は色んな意味でやばかった【コミュニティレポート2022年10月分】

こちらは2022年10月分の地球のしごと大學コミュニティレポートです。

コミュニティの状況を知る上で参考にしていただければと思います。


新井章吾さん、秋山卓司さんの講座が開催されました

10月の地球のしごと教養学部は、オンライン講座とフィールドワーク講座が一つづつ開催されました。

10月12日(水)に、海藻研究所の新井章吾さんによる、求められる「ゼロ次産業」~海が森を育て、森が海を育む。海底湧水の仕組みと藻場再生~

そして、10月16日(日)に長崎県壱岐市で地域の交通課題の解決に取り組まれているクロスポートの秋山卓司さんによる「次世代マイクロモビリティ」を活用した離島の地域デザインが開催されました。

以降に、受講生の感想を一部ですが抜粋でご紹介させていただきます。

【新井章吾さんの講座への一部感想】

●土中環境の高田先生、流域のお話いただいた橋本先生の講義内容ともつながってくるなと思いました。山や田畑といった土地からしみこんでいく水が地下水脈となって、河や海に湧きだしてくる大きな水の循環のなかで、水だけでなく植物が育つための養分がめぐりめぐって、各所で豊かな生態系を支えているのだと実感しました。

●磯焼けで海藻が減っているとぐらいに思っていたが、全く生えていない状態になっているのが衝撃だった。#06からの続きで海でも水が湧き出していることが清浄さを保っている。地球は一続きで動いているのに、山・川・陸地・海とバラバラに管理するようになって環境が壊れている。山も手を入れて水が染み込むようにすることが必要。ただ間伐をしましょうだけなく塩作りのまきに使うなど、産業として間伐が組み込まれるようになるところまで考えられてることに、なるほど~と思った。

●針葉樹や広葉樹の山が荒れ、水が表流水になり、土砂が川や海に流れ、それが海に堆積し珊瑚や海草が成長出来なくなっている。人知の及ばない地球が考えた自然の循環サイクルをいかに止めないかが、私たちに問われていると感じました。

以下、講座に関連した参考記事です。

▶︎海底湧水が育む 浅海域生態系の仕組み

▶︎変わりゆく海と寄り添う暮らしの水先 – SWITCH ONLINE

▶︎海の森を守るため“海藻の新しい食文化”をテストキッチンから発信「シーベジタブル」友廣裕一、石坂秀威 | 料理通信

【秋山卓司さんの講座への一部感想】

●壱岐島の観光拠点と交通拠点の分布が鮮やかにズレている、地域の生活交通と観光交通も鮮やかにズレている。観光客のニーズを満たす二次交通ができていない。だからそれを繋ぐ必要がある。繋ぐための施策として「島に既にあるものに新しい価値を見出して使う」という方針を持ち、整備工場の10年落ちの車両を代車にする、公共車のシェアリングの仕組みを作るといったものは他地域でも応用が可能だと思ったのと、これに加えて電動トゥクトゥクを交えた交通デザインには可能性を感じました。

●離島がSDGs革命の拠点になるかも。。。壱岐島をMaaSの実証実験の場と捉え、2年前にこの地に移住して再生エネルギー革命事業や空家を再生する事業に取り組む秋山氏。離島である弱みを克服したいと秋山さんが仰っていましたが観光的目線で考えるとこの離島は大きな強みだ。

●衝撃だったことは、自給自足ができる自立した島だったことです。長崎で2番目に自給率が高い。さらにその島で『クロスポートは、社会実験の手伝いをしています』と聞いたときは、クロスポートさんにとても魅力を感じました。

以下は記録写真の一部になります。

10月ツキイチ「○○が私の原動力」を開催しました

このコミュニティでは、毎月月末に行われるコミュニティメンバー限定のイベント企画がありまして、それを【ツキイチ】と呼んでいます。

月に1回行われるため「ツキイチ」です。

10月は「○○が私の原動力」という企画を行いました。

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原動力ーすべての事物の活動のもととなる力。また、活動をひき起こすもととなる力。
(精選版 日本国語大辞典)

当然のことながら人によって原動力は違います。

頼まれ事、知識欲、出世欲、責任感、義理、世間体、世のため人のため、金銭、自己顕示、正義感、自己実現、承認、期待に応える、親しい人の笑顔、わくわくできるかどうか、子供、家族、美味しい食べ物、推し、ゲーム、etc.

こういうものが一つではなく複数存在している場合もあると思いますし、責任感みたいな目に見えないものではなくもっと物質的な何か、生き物のような人もいると思います。

いずれにしても、自分の原動力の正体が何であるのかを把握していることは生きる上で結構重要なことだと思うのです。

今月はそんな原動力をテーマにして意見交換ができればと思っています。

原動力がまだよく分からないという人は「こういう時は力が出る」「これをした後は力が出る」などのエピソードなど共有いただければ嬉しいです。

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企画に誘う案内はこんな具合でした。

実際に行ってみると・・・・

原動力と聞いて、アジカンの楽曲の歌詞を思い出す人がいたり、著名音楽評論家の言葉を思い出す人がいたり、好奇心が原動力という人がいたり、人と違うことをやりたいという思いが原動力であったり、参加者それぞれ原動力に違いがあることがよくわかりました。

「人はみな変わる、過去の自分はもはや同じ人間ではない」

これはパスカルが遺した言葉ですが、デカルトの「我を思う故に我あり」のアンチテーゼとして、一貫性、自己実現、同一性と言われるものはある種の幻想に過ぎない、なぜなら変わるものだから、という考え方につながるものだと理解しています。

正直に言えば、昔の私は「モテたい」「仕事できるねーと言われたい」などが大きな原動力になっていた時期がありました。

が、今はそんな自分はほとんどいなく(でも、ゼロとは言い切れない笑)、とにかく色んな経験を積んで、経験のバリエーションを増やしたい、今のところはこれに尽きます。

パスカルが言い遺した通りこのように私の原動力も移り変わってきました。

この変化を考えると、今原動力となっているものもおそらくあと5年、10年というスパンでガラリと変わっていくのだろうなと思っています。

でも、この先に何が原動力になるのかは今の自分にはさっぱり分かりませんが・・・

ご参加いただいたメンバーの皆さんありがとうございました。

11月のツキイチは「まんがたり」という企画を予定していますので奮ってご参加ください。

教養学部の講座をお試し受講いただけます

地球のしごと教養学部は2年間の連続講座ですが、多くの方に教養学部の活動を知っていただきたいという思いから、12月に行う「魚食の再考」「狩猟とジビエ」のフィールドワーク講座の外部参加を受け付けております。

【魚食の再考】

【狩猟とジビエ】

この機会に是非ご参加ください。

コミュニティの参加はこちらから

本コミュニティへの参加者を募集しています。

地球のしごと教養学部22-23受講生として、地球のしごと大學の修了生としての二通りでの参加の仕方がありますのでご参加いただく場合は「事前登録」よりお願いいたします。

・将来、農山漁村に何かしらの形で関わっていきたい
・今農山漁村で活動しているが学び続ける場所と仲間が欲しい
・地球の未来をつくる農山漁村のしごとのことをもっと知りたい
・持続可能な農山漁村のあり方を考えてできることをやっていきたい

このような方々にオススメのコミュニティとなっています。

編集後記

壱岐島のフィールドワークには私も参加させていただきました。

地球のしごと大學、教養学部としても初の講座開催となりましたが、結論から言うと本当に素晴らしいフィールドワークでした。

2050年までに壱岐市は再生可能エネルギー100%を目指しているというビッグビジョン、そこに向かうための道筋を聞きとてもワクワクしました。

食料自給率も高く、魏志倭人伝に一支国(いきこく)という名称で書かれていたように、今もなお一国として独立というのが地域のDNAとして刻まれているのだろうなと思った次第です。

島観光もして情報が増えた帰路に、気になったことがあって色々調べていたら「壱岐 やばい」という検索ワードがよく使われることが分かりました・・・

「鬼の足跡」も観て体験しておきたかったです・・・

また「ぜひいき(壱岐)たい!」と思える場所でした。

それではまた来月のコミュニティレポートでお会いしましょう!

ここまで読んでいただきありがとうございました。

(文責:田中新吾

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