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ベビーシッターの「ぽっかり空いた時間」

ベビーシッターの「ぽっかり空いた時間」

ベビーシッターの仕事を1000回、2000回と
やり続けていると
「仕事の時間」という感覚が変化してきます。

保育園勤務の時は
「うわぁ、仕事嫌だな」と通勤時もため息が出るほど

仕事=辛い、我慢する場所

という考えがありました。

ベビーシッターになったばかりの頃は
「耐えられることなら何でも受ける」なんて思うほど

我慢する美徳に染まった私は、

苦手な内容の依頼にも快く引き受け
その度「うわぁ、今日もベビーシッター頑張らなくちゃ」と
わざわざ思っていました。

今思えば、思考の癖が
まだ園勤務の時と変わっていなかったのでしょう。

6年ほどベビーシッターをしていると
何と

「無」になります。

・・・・・・あ、ちゃんと仕事はしていますよ。

気づいたら、呼吸レベルで
当たり前に働いています。

例えるなら、
「家で家事して、歯磨きして、寝る」くらい
【自然化】してます。

仕事での感情やお金、健康の波がなく
全て安定しているからこそ

あっという間に時間と共に過ぎ去っている感覚です。

唯一、土曜日が
ベビーシッター2件入っていて、
8時間労働、移動時間2時間という
丸一日が「仕事漬け」になる日です。

その時は、
「うおー!今日も働いた!」と
労働の実感(疲労や達成感)があります。

たった8時間!?
それが長時間労働だと!?と思う人がいるかも知れませんが

私の労働環境は、1日4時間くらいにしています。

ですから、「普段の倍」頑張ったということになります。

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さて、2024年3月から、
長くお世話になった1つの定期ご家庭が
ベビーシッター卒業となります。

定期を組む前から
「このご家庭がシッター不要な生活が取り戻せるように」という
シッター自らが決めているモットーを貫いていました。

理想とした「シッター卒業」という目標に
無事達成というご家庭。

「おめでとうございます」

という言葉が私も定期ご家庭も似合っているはずなのに

少し寂しい気持ちです。

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そして、土曜定期のご家庭だからこそ

私の「うおー!今日も働いた!」も終了となります。

それもまた寂しい気持ちです。

がむしゃらにやっていると
自分自身が若さの活力を実感できる訳で、

そんな自分のこと

ちょっと好きだったりもしたので

その感覚も4月から変化するのだと
不思議な気持ちです。

そして

【自分にぽっかり空いた時間】に

困惑しています。

だからと言って
無理して空いた時間を埋めようともしません。

シッターデビューから
依頼が切れたことがない6年間で

せっかく生まれた「余白」ですから、

大切にじっくり楽しみたいと思います。




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