未来への手紙

18歳の時に高校を卒業した頃に書いた手紙が押入れの中から出てきた。
普通、こういう手紙には、何してますか?とか夢は叶いましたか?とか書かれてあるイメージがあったけれど、予想とは全く違っていた。

その時の自分の言葉に凄く勇気づけられた。
鳥肌がたったし、気付いたら泣いてしまっていた。
大人というものが何なのかわからず、自分がどんな大人になっているかなんてもっとわからず、結局自分はいつまで経っても自分なのだとわかっていたんだろう。
確かに自分が書いたことには間違いないが、今よりも大人で強い人間だったのだと思った。
そして何より自分に必要な言葉だった。

そこには、過去を振り返ることも未来に期待し過ぎず自分という人間を理解し認め、どこか諦めながらも諦めきれていない、それでも自分を信じ前向きに進められるような言葉があった。
今の私に一番必要な言葉があった。
その言葉たちを大事にしたいって思った。

もうすぐ平成が終わる。
数年後の未来の自分へ向けてまた手紙を書きたいなと、私は紙とペンを握って滅多に開けることのない私だけが知っている秘密のポストへ手紙を入れるだろう。