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自分と誕生日が同じひと

小学校の頃好きだった人とかもう20年前の出来事になるわけで、まじで"無"じゃん。約20年会ってないわけだしもはや他人じゃん。私だってそう思ってた、思ってたよ。

小学生の頃好きだったNくん、仲良くて低学年の頃うさぎの自由研究を一緒にやった。四年生の頃両思いになった。両思いが発覚した経緯がまたあまずっぱい感じで。
Nくん「なあなあ、お前の好きな人だれー」
私「しつこいなー。そっちこそ誰なのよー」
Nくん「お前だよ!」

私「えっ、私も……」

みたいな感じで両思いだということが発覚して、その後すぐに公園でNくんと遊んだ。でもお互い恥ずかしかったんだろう、その遊びには同級生のHくんもいた。巻き込まれたHくん、謎だよな〜。ごめんって感じだ。
だけど、せっかく両思いになれたのに意識しすぎた結果それから話せなくなり、その翌年、Nくんとクラスの美少女との熱愛が発覚した。でも私は焦らなかった。何故ならばNくんとは電子手帳(当時流行ってた)の恋愛占いで相性100%だったのだ……。電子手帳についてはこちらをどうぞ。
電子手帳の占いにも背中を押され、運命のようなものを感じていた私は、今はすれ違っていてもそのうち再会したりしたらまた恋することもあるかもな、もしかしたら結婚することもあるかもしれないなどと何故か飛躍的な考えをしていた。

でも、そうした会う機会もないまま大人になった。その間、Nくんのことを思い出すことはほとんどなかった。

小学校卒業から15年くらい経ったある日、FBの通知が光っているのを確認したら、友達申請が来ていた。確認すると、申請した相手はNくんだった。

「うお、まじか」

まさかこんな形で再会するとは……。相手のプロフィールを確認し、Nくんの友人が撮った写真にNくんがタグつけされているのを見つけた。Nくんは新郎だった。まー、何も不思議なこともないよな。自分も結婚してるし、今更なんとも……。

そう、友達申請来た時に感じた感情、それは「無」だった。別になんとも感じない。何も感じなかったのだが、その"時"は訪れてしまった。

Nくんに娘が産まれた。でも、別にここまでも別になんとも思わなかった。Nくんの娘の誕生日は、私の誕生日と一緒だった。

なんだろう、この感覚。完全に他人なのに、自分にとって誕生日という一応大切な日が、Nくんにとっても大切な日になるのかと思うと不思議な気持ちだった。誕生日を迎える度に、一方的に少し思い出してしまう。向こうは私の誕生日も知らないだろうし気にとめることもないと思うけど……。私が誕生日にNくんのことを一方的に思い出すようになって3年、3年経ってしまったのだ。もうね、Nくんは小学生の頃からお母さんにそっくりだったからお母さんの遺伝子強いなーって子供ながら思ってたんだけど、ほんと娘さんもそっくりなんだよねNくんに。
もうさ、これNくんも娘も全く悪くないのにただ小学校の頃の同級生と誕生日が同じってだけで一瞬思い出されるのほんとうに気の毒だし申し訳なさを感じていたからここで供養した。

#初恋 #失恋 #好きな人 #思い出 #小学生

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