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雨と大荷物 鳥見散歩<K自然施設編>2024年2月

 冷たい雨が降っていました。

 私は鳥見仲間で茶飲み友達であるモカさんとK自然施設で待ち合わせをしていました。

 途中、コンビニであたたかいお弁当を買って、駐車場に車を停めて、車の中でお昼を食べました。

 車の後ろのドアを上に開けるとちょっとした屋根になります。
 その下でモカさんに見せると約束していたものを組み立てはじめました。

 ゆる支部を通じて注文したフィールドスコープが届いたばかりだったのです。

 私が初めて屋外で使用する時にモカさんが付き合ってくれることになっていました。

 残念ながら雨だけど。

 私は簡易屋根の下、組み立て終わったフィールドスコープの焦点を近くの梅の花に合わせました。
 どうせ合わせるなら見て楽しいものがいいですから。

 そのうちにモカさんが到着しました。

 双眼鏡+カメラ+スコープと三脚+傘、そんな装備だったのですが
 「もう雨の日はスコープを持って歩かない・・・」
 早くも挫折気味の私でした。

 まずは情報収集です。

 ここの施設はミニ博物館機能があって、自然に関する資料の展示があります。
 展示の中に、白地図に園内で見られた鳥情報が書き込まれたものがあって私は重宝しています。

 モカさんにスコープを預けて、管理棟に行きました。

 白地図にトラ模様の鳥情報がなかったので、スタッフさんに聞きました。
 「今シーズンはまだ見ていないんですよ」

 スタッフさんはいつもならどのあたりでトラ模様鳥を見られるかなどていねいに教えてくれました。
 お礼を言って建物を出ました。

 私が管理棟を出ると、モカさんは物置の屋根の下で雨宿りをしていました。

 トラ模様の鳥情報が分からなかったので、ふたりしてガッカリ。

 モカさんは双眼鏡を見ながら
 「やっぱりあそこはヤマガラが多い」
 とつぶやいていました。

 見てみると、確かにその方向にカラ類の姿が見えました。

真ん中にヤマガラ
(証拠写真)

 スコープで合わせようと思ったのですが、小鳥は動くのが早くて難しすぎました。

 さて、これからどうしようかと思ったとき。

 ぴるるるるる

 ハッキリと鳥の鳴き声が聞こえました。
 その方向には管理棟の薪ストーブ用の薪が積んであります。

 「今の、何ちゃん?」
 「ミソサザイ!」

 さっそく探したけれどぜんぜん見つけられませんでした。

 モカさんは周囲を探し始め
 「いた、ミソサザイ!」

 モカさんの話によると木の上で鳴いていたらしいです。

 ミソサザイは次に土手の所へ。
 「あ、本当だ」
 私は土手を移動しているミソサザイを見つけました。

 ミソサザイは土手に空いた洞窟のような穴を回っている様子でした。
 「巣穴を探しているのかな」

 雨に濡れて、地面は濃い茶色です。
 ミソサザイも茶色。
 動くから居場所は分かるけど、カメラのファインダーを覗いて探すとぜんぜん見つからないのでした。

 結局、邪魔なだけなので、スコープをいったん置きに戻ることにしました。

 いったん戻って、モカさんは先にトラ模様の鳥のポイントへ。
 私はスコープを車に置いてから合流しました。

 スタッフさんの今年はまだ見ていないという言葉どおり、トラ模様の鳥は分かりませんでした。

 モカさんが不意に足を止めました。
 「ルリビの声がする」

 周囲を見渡すと、地面にちょこんと可愛い小鳥が。
 「いるじゃん、そこ」

ちょこんとルリビタキ

 ルリビタキは小枝や藪の間を飛びましたが、遠くに移動しなかったので、じっくり楽しめました。

きれいな色です

 ルリビタキを見たあと、身軽になった私は、もう一回ミソサザイを見に行きたいと物置の屋根の下まで行きました。
 残念ながらミソサザイには会えませんでした。

 モカさんが施設の薪ストーブにあたりたいと言ったので、管理棟にお邪魔しました。

 薪ストーブは、薪がほとんど燃え尽きて、暖かさはほんのりでした。

 冷たくなった手を少しあたためてから帰路につきました。

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