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まどろんで、朝ごはん#4残暑ただようイギリスパン

目覚めてすぐ、また微睡の中に沈みたくなる。
そういう朝の心地の良さは、いつまでも私に優しい。

「可愛い子には旅をさせよ」

そんなこと言われたって、お家でごろごろしている方が安心する。冷房の効いたお部屋で、太陽の日差しがゆっくりになるまで、欠伸をしながら過ごす。最近はそういう休日の過ごし方をしていました。

だからたまには、時々は。
気が向いた時くらい、さぁ食べましょう、朝ごはん。

残暑に袖を通して、新宿駅は、御苑前。

&sandwich.(アンドサンドイッチ/新宿御苑前)

新宿御苑前にひっそり構えるお洒落さん。

前から気になっていたお店に、満を辞してたどり着く。蝉のさざめきの傍で香る、小麦の焼けた、イギリスパンの匂い。

サンドイッチの専門店は豊富なメニューで迷ってしまう。うろんな私にも店員さんはにこやかで、朝から目が覚めてしまいます。

歩き始めたら、とたんにお腹が空いてしまう私。朝からはらぺこなのは、今日もがんばって目を覚ました証拠です。
元気をたくさんもらいたくて、注文したのはチキンカツサンド。
皆さんそろそろお気付でしょうか。私はちょっと、わんぱくです。

チキンカツサンド(1,133円税込)
レタスとキャベツとトマト、決して脇役ではない貴方達。

ソースを吸うのはイギリスパン。分厚いふっくらトーストが、お肉を傍で支えます。大きなトマトは朝の友達。あなたがいる朝は、私、とっても幸福です。

ボリュームに反してぱくぱくと食べ進められちゃうのは、爽やかなマスタードのおかげであって、決して私が食いしん坊だからではありません。

小麦の香りが指先に移って。
じゅわっとした甘みはいつまでもお口の中に残って。

最後の一口はやっぱり、ソースをたくさん吸ったイギリスパン。
今日も美味しいをたくさん。ごちそうさまでした。

お店を出て、新宿御苑の端を歩く。傘のような大きな樹から、まだまだ暑い、夏の木漏れ日。

可愛い子には旅をさせずとも、美味しいご飯を召し上がれ。

末筆ながら、残暑の青をお裾分け


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