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症例発表で潰される新人リハセラピスト

お疲れ様です。
ちーよねです。

新人、若手リハセラピストにとって大きな大きな鬼門となる症例発表(施設によっては症例検討)は、だいたいどこの施設でも実施されるのではないでしょうか。

症例発表は、私的にかなり勉強になる場所だと思いますが、苦手意識が強い人も多いのではないでしょうか。

実際新人の際には嫌で嫌でたまらなく、2ヶ月に一回あった発表前には鬱になりそうでした。

また、他のスタッフが症例発表をする際にボロボロに詰められて大変な思いをしている場面も多々みてきました。

今回のnoteでは、なぜ症例発表で新人リハセラピストがボロボロに潰されるのかを考察していきたいと思います。

また、どうすれば潰されない資料を作ることができるのかを私なりに考えていきたいと思います。


なぜボロボロに潰されるのか

結論から言うと、ツッコミどころが多いからと言うことに尽きると思います。

新人、若手時代はどうしても先輩に比べて知識が足りません。

その状態で発表をするわけですから、知識がある人たちにたくさんご意見(指摘)をもらう事は当たり前といえば当たり前な状況なわけです。

例えるなら、登山をするのに半袖短パンの軽装で挑むようなものでしょうか。

では、全員が全員ボロボロに潰されるのかというと意外とそうではありません。
逆に言えば、ツッコミどころを少なくすればいいわけです。

そこの差はなんでしょうか?

ツッコミどころを減らすには

結論、なるべく矛盾した表現を使わないことだと思います。

例えば、「大腿骨頸部骨折術後のトレンデレンブルグ歩行について」の発表をしたとします。

評価で、中殿筋の筋力は筋力検査上問題ありませんでした。

考察の部分で、「中殿筋の筋力低下によりトレンデレンブルグ歩行が出現した」と述べたとします。

上記では、筋力低下が生じていないのに筋力低下を問題としています。

どうでしょう?突っ込みたくなりませんか?

おそらく発表後の質疑応答で
結局何が問題なの?
話が矛盾していない?
何が言いたいの?

などと言った言葉が飛び交っていそうです。
症例発表の目的は、症例について発表しその考察について全員で議論する筈ですが、そこに至らない状況になっています。

例えばこれが、「トレンデレンブルグ歩行に筋力以外の要因を考察」とかであればスジは通りますね。

その考察を発表して、それについて議論をすればいいわけです。

このように、知識がないなりに話のスジ通すことでボロボロに潰される状況を防ぐことができます。

山登りには最低限ふさわしい格好をして臨みましょう。

ツッコミどころを減らした症例発表の作り方

症例発表は、臨床思考を書面化したものです。

まず、伝えたいことを決めましょう。
歩行能力が改善したのか。
生活動作が改善したのか。

これを踏まえた上で、以下の流れを参考にしてみてください。

どのようなゴールを立てたのか
例)30分以上の連続歩行
   トイレ動作の獲得  など

ゴールに至るまでに問題となりそうな部分は何か
例)歩容、耐久性
   立ち上がり動作、移乗動作  など

問題点の原因となる機能障害は何か
例)筋力低下、可動域制限、活動量の低下 など

機能改善を図るために実施した理学療法は何か
例)筋力トレーニング、関節可動域運動 など

結果的にどうなったか

この流れを最低限押さえておけば問題ないかと思います。

流れを無視して難しい専門用語ばかり並べると、文字数も増えて何が何だかわからなくなります。

わかりやすい発表をする人に共通しているのは、シンプルかつ情報量の少ない発表だと思います。

一つの問題点に対して、多くても2つの話題までを心掛けて作ってみてください。

私が資料を作る際に参考にしている書籍はこちら↓

終わりに

これまで述べてきた事は、あくまで建設的な意見交換をするための手段です。

たまに、どんなに発表が良くても必ず嫌味のようないちゃもんをつけてくる人がいます。

彼らの目的は、自分より立場の弱い人を攻撃して楽しむ事なので、いくら反撃しても労力の無駄遣いになります。

そういう人がいる場所での発表は、その人のことは聞かないふりをするか、上司に相談することをお勧めします。

あなたは、その気持ちの悪い人間のせいで、理学療法士を嫌いにならないでくださいね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
頑張るあなたの毎日にプラスαできたら嬉しいです!
お互い頑張りましょう。


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