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はじめてのお稽古


今日はお稽古の初回のときのお話をしましょう。


『お茶をやってみたい』

と、あまり深い考えもなく口にした中学生のワタシは、当然のことながらお茶の先生をどうやって探すのか、ということは全く考えていませんでした。幸いにも叔母の中学時代からの友人にお茶を教えている方がおられ、そちらで教えて頂くことになりました。


12月のある土曜日、母のおふるの茶道用の扇子とお懐紙を持ってドキドキしながら、叔母の友人である先生のお宅に叔母と共に御挨拶にうかがいました。


そこはまだお稽古場を開かれて間がなく人数も少なめでこじんまりとしていて、中学生が気楽に通わせてもらうには有り難い環境でした。お席が終わるのを待ちながら学校の宿題をして、わからないところはお稽古にいらしていた大学生に教えてもらったり、という具合です。その後、人数が増えて待ち時間が長くなってきたのを機にお稽古は予約制になったので、のどかな時代だったと言えるかも知れません。


こうして土曜日の午後、お稽古にうかがうことになりましたが、初めてのことなので何もわかりません。とにかく言われた通りのことをやるという感じです。言われた通りにしか動けない、いえ、言われた通りにすら動けない上にぎこちなくて、まるでロボットみたいなワタシに、「やったことないんだから何もわからないのは当然のこと。とにかく来るだけでいいから」と先生は優しく言ってくださいました。


いま思うとこの《とにかく行く》という低めの設定をしてもらえたことが、ワタシがお稽古を続けることができた一番大きなポイントだったのかなと思います。先生には改めて感謝しきりです。


お稽古と言っても、お茶とお菓子を頂いて帰るだけなのに、お席に入っているだけで、ただ座っているだけでなんだかくたびれて、帰りの市バスで居眠り。帰宅するとダラーっとしながら何をやったか母に話す。通りがかった父からは「ほんまにお稽古してるんかいな」という声が……。とにもかくにもこうして《お茶のお稽古に行く》ということが始まったのです。


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☆見出しの写真は、みんなのフォトギャラリーからお借りしました。
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