おはようございます、血まみれです。
もうそろそろこのTwitterネームを名乗るのが恥ずかしくなってきました、むしろ名前付けた時期が1番の黒歴史になりそう…。

今回はコラム形式で垂れ流していきたいと思います。

さて、最近はLGBT法案やら芸能人の性的指向、性自認のカミングアウトが増えてきている。
芸能人として、芸を売る、自身が商品である以上は、どうしても社会的性別を最初に付けられる。それがいつのまにか自分を窮地に追い込む状況を作り出して、もがいてカミングアウトするのであろう、…とここまでは容易に想像できる。

また、結婚や出産、離婚までもを切り売りさせられるので、「性的指向をカミングアウト」する必要性も出てくるのだろうし、芸能人は大変だなぁとニュースを観て思うのだ。
もちろんファンとしては、目出度い事があれば知りたいだろうし、今はSNSを通じて直接お祝いの言葉を送ることが出来て、より身近にそしてより応援したくなるのだろうが。

ただ、「性的指向をカミングアウトする」という言葉が正しいのかは分からないが、同性愛者である事を「カミングアウト」とは、まさにマイノリティが弱者として扱われる故の出来事だとは思う。
同性愛者だろうが異性愛者だろうが、公表する前と後でもその人の人間性になんら変わりない。なのに、公表するか否かを悩み、周知し受け入れてもらう工程がある。

マジョリティであればわざわざ公言する事はないのに、マイノリティになると隠したり言葉を濁したり擬態したりする必要にせまられる。
人間の本能的に恒常性を保とうとするし、それ故に爪弾きものにされるのも知っている。そして少数派は弱者として扱われがちなのも知っている。

ここで突然の自分語りになるが、私は恋愛対象が男女の隔たりがない。高校生の時に初めて彼女が出来たが、当時の友人は私に彼女が居るのを知っていたし、受け入れてくれていた。
そして現在の私はうつ病と発達障害持ちで、定職には就いていない。それもまた、数少ない友人全員が知っていて、縁を切られるどころか心配してくれて受け入れてくれている。他人にも自分にも厳しい友人もいるが、私のことは絶対に否定しないでいてくれる。
それ以外にも、私が元宗教2世なことも毒親育ちな事も親との関係性が深部では良くない事も全て知っている。
長袖の下は包帯でぐるぐる巻きになり、顔は化粧で隠しきれない傷を付けてても、けして表には出さなかったし、そんな私でも信頼してくれているのだ。

なので友人にはとても感謝している。偏見の目がある事や、友人だからといって全てを受け入れなければいけない訳でもない事も理解している。言語化するのが難しいような不快感や拒絶を示されても仕方ないはずなのに、それでも、歪な私を受け入れてくれて今でも大切に関係性を保ち続けてくれている事や、理解しようとしてくれた事に感謝以外の言葉が見当たらない。
本当に友人に恵まれているからこそ、友人をとても大切に思っているし、きちんと向き合うことを心がけている。彼女らのお陰で私は捻くれずに人を信じる心を持ち続けることが出来ているのだ。

なので私は基本的にオープンな人間である。受け入れてくれている友人がいるからこそ、相容れない相手が現れたとて気にならない。束の間の悲しみや疎外感は感じるだろうが、日が経てば薄れ忘れ去ることとなる。
しかし、何も唐突に「カミングアウト」する訳ではない。親しくなる時にその人のバックグラウンドがどんなものかに私は興味がある。その人の人格を作り上げた出来事を、その時の心情や解釈を知りたいのだ。それらは、私の人生をどこまで自己開示するか決める判断材料となる。
歳を重ねれば知り合った人の数も増えていくが、全員が受け入れてくれる訳ではないし、私も受け入れられる訳ではない。ただ価値観が似ている事が私の中では重要なので、どちらかが受け入れられないところがあるなら、もうそれ以上深い関係性は望めない。

ここまで「カミングアウト」と言ってきたが、そもそもそんなつもりはない。自己紹介をしたら、マイノリティな部分しか見当たらない。
いや厳密に言えばマジョリティな部分もあるが、人格や価値観を構成する要素のうち、私が重要だと思う要素の大部分がマイノリティなのだ。
ただ、元から出会う人たち皆に全力で自己紹介をしてきた訳では無い。思春期では他人と自分との違いから、自己開示する事を極端に嫌っていたが、こじ開けてきて友達だと言ってくれた人達のお陰でオープンな性格になった。

そして、今では友人に対してオープンな事に驚かれる場面が増えてきた。
相手と距離感の詰め方を合わせていけば、いつか誰かとは開示するかどうかの壁にぶち当たる。ただライフステージが変わること、価値観や世界が変わること、社会的肩書きがつくこと、色んな要因により社会人になってから知り合う人に対して常に全力で自己紹介するのは難しいのだろう。

何が言いたいかと言うと、そもそも友人になれるかどうかは互いの腹を探りあっているうちは分からないのだから、「カミングアウト」するのではなく自己紹介を聞き入れてくれる人と関係を深めていけばいいのでは、と思っているという事。
全人類に好かれる事なんぞ不可能なのだから。

受け入れてくれる友人との時間は楽しいぞ。