ネグレクトされて育ちました-中学時代③-

父とも姉とも深く関われず
学校へ行ってもイジメの日々。

もう別に何も感じなくて、虚無感しかなくて
毎日起こることはまるで小説を読んでいるかのように他人事でしかなかった。

夏休みに夜遅くまでベッドで
小説を読んでいたある日。
睡魔に負けて電気を消し寝てた。

だけど、部屋の扉が開いて
廊下の光が煌々と差し込んできていて
眩しさで目を覚ましたら
姉が泣きながら立ちすくんでいた。

「また切っちゃった」と
子供のように泣きじゃくる
初めてみた姉の姿に少し戸惑いながらも、
傷の止血をして、姉を寝かせて
無知なりに腕を心臓より上げれるように
少年ジャンプをタオルに包んで
脇に差し込んだことは覚えてる。

別の日には、帰宅すると
姉が血まみれで私のベッドで
横たわってまどろんでた。
びっくりしてどうしたの?と泣きながら
繰り返し聞くことしか出来なくて、
その時に姉は
「あんたの泣き顔見ると安心する」

この時は、この言葉に縛られると思わなかった。
ただ、姉は両親ではなく私の反応を求めてたんだ
だから、私がちゃんと姉と向き合わなきゃいけないんだって思った。
何があっても姉を守ろうと心に決めた日。
たった13歳じゃ何も出来ない。
だけど、そこから姉の事を心配していると
素直に伝える事も出来るようになった。
私の人生は姉との生活の為に
今置かれた状況でどれが最善の策かを
考えて生きていく様になった。


13歳で祖母にも父親を支えてあげて、と言われ
私の存在を感じる場所で血を流す姉を見つめ
誰が私を支えてくれるのだろうか、なんて
まだ幼すぎて考えが及ばなかった。

ただ姉を誰にも傷付けさせたくなかっただけ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?