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非日常体験を日常生活にあえて入れる

日常生活。朝起きて、歯磨きして、顔を洗って化粧して、着替えて出社して仕事する。帰宅してから食べるご飯は大抵21時から22時。ホッとするのも束の間、お風呂に入って、髪を乾かして、また歯を磨いてベッドに倒れるように横たわる。
翌朝の目覚まし。「もう少し寝かせて、、」なんて思いながら、起床して、歯を磨いて・・・。

30代も半ばに差し掛かり、こう思うようになってきた。日常生活も悪くないなあ、なんて。20代の頃は怖いもの知らずということもあったのだろう、日常生活に冒険を欲していた。ワクワクするような、ジェットコースターに乗った時のような感覚を常に欲していた。
歳を重ねるにつれて、こういった刺激的な感覚は薄れていくのだろうと思っていたので、歳を重ねることにポジティブなイメージをあまり抱いていなかった。多分、日常ということは平凡でつまらないものだと思い込んでいたんだと思う。

今では穏やかな日常生活に幸せを感じている。というのも、仕事だけではない、楽しくてワクワクする世界が自分の中にできつつあるので、実は生きているのがすごく楽しい。こんなこと、20代の時には思いもしなかった。当時の自分に言ってあげたい。「歳を重ねることは、悪いことじゃないよ」って。

ただ、やっぱり今回思ったことがある。



「非日常体験を日常の中にあえて入れる」べきだ、と。


日常生活を送っていると、ルーティーンみたいなものができてきて、それを崩されることを億劫に感じることもある。
しかし、今回私は海外旅行という非日常体験を日常の中に入れ込むことで、視点が変わり、普段思いもしなかった考えに遭遇することになる。

私は今月オーストラリアのハミルトン島へ旅をしてきた。
直前まで仕事はやっていたし、なんなら出発前日は職場で送別会の幹事のため飲み会を開催し、パッキングを当日行ったくらい「明日海外へ出発する実感が湧かない」状態だった。つまり、日常からの脱却が、全くできていない状態だったのである。ただ、決まっていたことは、明日出国するということだ。

初日はシドニー経由でドメスティック便を乗り継ぎ、日本の自宅出発から約24時間後にハミルトン島のホテルに到着した。

そこは、南国感漂うリゾート地だった。

海と一体になったように見えるプール。ビーチでの日向ぼっこにマリンアクティビティ、仲間との話に弾んだ笑い声とワイン。

プールと海が一体に見える

前日まで仕事して送別会をしていたはずの「私」が全く別の世界へワープしたんだと思った。

それからと言うもの、ハミルトン島で素敵な時間を過ごした。目の前に広がるビーチで日光浴。
2mの深さのあるプールで平泳ぎしたり、海をただただ眺めたり。

旅での経験は、また後日エッセイに綴ろうかと思う。今回のエッセイでは、大切な気付きを伝えたかった。
急に日常生活のリズムから非日常世界へタイムスリップしたことで、いつもなら思いもよらなかった、または深層にはあったかもしれないが顕在化しなかった願望や意識に気が付いた。

例えばだが、オーストラリアの物価が日本と比較して高かったことを実感してからは、逆になぜ日本がこんな安いのか?企業は賃上げしてこなかったのか?など経済的な疑問から始まったことがきっかけとなり、最終的には投資をしよう、というところに思考がたどり着いた。

視点が変わることで、否が応でも日常から逸脱した思考が入ってくる。これが重要である。

日常の延長も良いのだが、やはり非日常体験を日常にあえて取り入れることで、人生が豊かになることを実感したのだ。
私の場合は旅だったが、別に他のことでも構わない。いつもとは違う道で出勤する。いつも話さない人に声をかけてみる。冷凍食品ではなく、料理をつくる。こんなことからでもいいだろう。

非日常体験を日常に取り入れられると、思いがけない景色が見えてくるものだ。そして、それらは肥やしになる。

日常が恒常的であることは、ありがたい幸せである。だが一方で、あえて日常の中に「非日常体験」を取り入れていくことの重要性、または人生の意義を感じ、それをただ伝えたいと思って本エッセイを綴ったのだ。

視野を広げる経験は、プライスレス。
このことを、忘れたくない。


0310 mint

ありがとうございます。元気をいただいたので、頑張れそうです!