見出し画像

全日本最速店長日記⑫

【レース勘と度胸】

「一瞬の判断が明暗を分ける」、レースを嗜む人はこの経験を何度かしていると思います。
特にロードレースではこの判断によって勝敗が決まることも多く、それが自転車レースを面白くも難しいものにしています。
過去の経験を踏まえて成長していく事で、多少周りのライバルに比べ脚力に劣る場合でもレース勘で勝利を手にする事もできます。
私も今月の3レースでまた経験を積むことが出来ました。1レースずつ順を追ってご紹介します。

【秩父宮杯】

秩父宮杯は関東近郊の一番大きなロードレース大会と言われていて、私は今回初出場でした。台風が近づいていて生憎の大雨でしたが、出走を決めます。

悪天候のためエリートクラスの周回数は1周減って5.5周になりました。
登りは1箇所で短め、その後の下りはスピードが乗り怖い。安全マージンを充分に取って周回を重ねますが、それでも70km/hくらい出ていました。下りをあまり攻めたくないので、登りで調子の良さそうな選手に目星を付け最終周に勝負をかけることにします。

レース中盤で1分後スタートの高校生上級の先頭集団が追いついてきて、集団は40名ほどで最後の登りに入る。調子が良さそうでマークしていたオッティモの河合選手がペースを上げるのでそのペースに合わせ頂上を2,3番手で通過する。
下りは1番手で入り今までで一番早く下る。下りきって後ろを見ると15名ほどバラバラと付いてきています。この先にちょっとした登り返しがあるので先頭交代をうながし、6,7番手くらいで最後の平坦へと下る。この下りで明治大学の選手が右端からアタック。私は反応できる位置にいましたが、他のライバルを見て一瞬躊躇してしまいました。
集団先頭は高校生が混じっていてジュニアスプロケットでスピードが乗らない為、下りで少し間が空いてしまいました。

集団は先頭交代をし、スピードに乗ってそのままゴールになだれ込み、LINKTOUHOKUの渡邊選手にスプリントで負け、明治大学の選手にも届かずで3番手フィニッシュ。
ゴール後にリザルトをみると4位。どうやら今年からスプリント賞と山岳賞にボーナスタイムがあったらしいので、両方共取っていない私は4位に転落してしまいました。

【全日本最速店長選手権】

カラーページで充分紹介されていると思うので、多くは語りませんが、最終順位は秩父宮杯にひきつづき、またもや4位。
ギリギリ表彰台を逃すという残念なレースをしてしまいました。
ここはラスト2周で単独で先頭に追いついたあとの判断が最後の分かれ道でしたね。序盤は結構動いたつもりですがディフィンディングチャンピオンなのでマークがキツく、逃げは許されない感じでした。また来年挑戦します!

【東京ヒルクライム檜原ステージ】

これまた去年4位だったレース「檜原ヒルクライム」に今年も参戦してきました。
25kmで900m登るヒルクライムで、後半に行くにつれ斜度が上がっていき、東京都の最高標高地点風張峠にゴールします。
夏場の練習でよく使う場所なのでコースプロフィールは熟知しています。
家から会場までの自走で充分脚が回るようになったので、そのままスタート。

序盤は上り基調のアップダウンで勝負どころまで脚を温存します。
次第に最終メンバーが絞られていきます。東京HCの主的存在の宿谷選手、ベントスに加入した高校生の有村選手、練習仲間のクレイトン選手、MIVROの松下選手、いつも争うメンバーの他数名で残り4kmを迎えました。この時点でアタックポイントはゴールまで残り3.2kmの都民の森に決めました。ポイントが来た時に他の選手が付いてこれないように加速を重視しインナー高ケイデンスアタック。誰も付いてこないことを確認してから全開以上で踏み続けます。コーナーが多いので多少無理してでも後続の視界から消えるタイム差がつくと、後ろの選手も追いにくくなります。頂上付近の平坦ではもうタレていましたが充分なタイム差がつき久々に気持ちよくゴール出来ました。
チームMIVROも団体戦合わせると11名の入賞者を出し、今期絶好調で勝ち続けているチームMIVROの女子選手、榎本選手と共に男女同時総合優勝出来ました。

その人の性格もかなり影響すると思いますが、レースに必要な「度胸」というものは、自分の積み重ねてきた鍛錬に対する「自信」と苦しい展開に耐える「覚悟」で備わると思います。

それを得るには、やはり実戦練習が重要ですね。これからもチームメンバーと共に積み重ねていきたいと思います。

来月号の最速店長日記のネタのために台湾の【太魯閣ヒルクライム】の予定をいれたのですが全日本最速店長選手権を連覇できず、誌面でレースの模様をお伝えできなくなってしまいました。
今後の私とチームMIVROの活動は私のブログ「超合金オンライン」で御覧ください!
皆様ありがとうございました。

自由奔放に生きる私を、知っていただければ嬉しいです。 サポートいただいたお金は今後のチャレンジのネタ作りに活用させていただきたいと思います。 心強いサポートお待ちしております!