星野夕陽

大雨の時にダムの操作をTwitterで実況しています。 高遠ダムのダムカード写真撮影者…

星野夕陽

大雨の時にダムの操作をTwitterで実況しています。 高遠ダムのダムカード写真撮影者 / ダム工学会 活性化推進小委員会 委員 / 日本ダム協会任命ダムマイスター / 日本ダムアワード選考委員 副代表 / 高架橋脚ファンクラブ 会員No.100

最近の記事

五十里ダム環境放流の見学会が開催します!

環境放流ってなんだ?一般的には「フラッシュ放流」と呼ばれるもの。ダムの放流で人為的に洪水を起こすことによって、川の汚れを洗い流す効果が期待できます。 フラッシュ放流前後での川底の様子はこんな具合です。古い藻が流されて川底がきれいになりました。 五十里ダムでは3~11月の第三木曜日14時30分から実施されています。通常は直下に入れませんので、展望台やダム上から見学することができます。 大迫力の放流五十里ダムの環境放流は毎秒100㎥の水量を放流します。おそらくダム放流イベン

    • 佐世保市北部のダム現況

      石木ダム建設についてのツイート俳優の伊勢谷友介氏が石木ダム建設についての私見をツイートした事がヤフーニュースにも取り上げられて少し話題になりました。私見を述べるのは良いと思うのでコレについて特段何か言うつもりはありません。 しかし、このツイートで佐世保市のダムについて興味を持ってくれたなら、当記事を見て佐世保のダムはどんなダムなのか?どんな状況なのか?を知って欲しいので記事を書いています。 佐世保市北部の水道用ダム 現在、佐世保市北部に水を供給しているダムは5つ。古いも

      • 城山ダムの洪水調節機能強化について聞いてみた。

        城山ダムの洪水調節機能強化の報道5月26日にこのような報道がありました。 下のプレスリリースの概要としては十分な内容ですね。 昨年の洪水対応について取材したこともあり、不明点もあったので問い合わせしてみました。 注意事項 取材による回答は極めて専門的な内容が多かったため、できるだけわかりやすい言葉に直し簡潔に書いています。内容は5月27日現在のものです。検討段階のものもあり、具体的な内容は今後変わる可能性があります。 計画規模を超えない雨量予測の場合 出典:リーフレ

        • ダムマイスター所感

          もうすぐ第六期ダムマイスター第六期が4月から始まります。現在、既存のダムマイスターには更新申請の通知が来ていますが、もちろん新規の受付もしているのでこの機に「ダムマイスターになりたい!」という方は申請してみましょう。 というわけで、2012年から一般枠ダムマイスターをしている僕から所感を少しだけ。 ダムマイスターとはダムマイスターは、「広く一般の方々に、ダムの実態、役割、魅力などについて知って頂くために、それを支援する役割を持つ」ものです。 ダム協会のQ&Aにはこう書か

        五十里ダム環境放流の見学会が開催します!

          事前放流の課題は水利権だけではない

          無理解のマスメディア2019年1月11日に配信された高知新聞の記事で鏡ダムと事前放流について報道されていた。登録すれば月10本までは無料で記事が読めるので是非読んでみて欲しい。この記事から読み取れたのはマスメディアの無理解であったので当時のダム操作をみながら解説する。 2019年台風18号における鏡ダムの洪水調節 こちらは高知県 水防情報システムから取得した2019年台風18号による出水時における鏡ダムの操作をグラフ化したもの。流域時間最大83mmの強烈な雨が降る中で流入

          事前放流の課題は水利権だけではない

          台風19号で八ッ場ダムが実運用していたら異常洪水時防災を行う事になるのか

          日本ダムアワードがヤフーニュースに載るどこで捕捉されたのか、日本ダムアワード2019で八ッ場ダムがダム大賞を受賞した事が上毛新聞で取り上げられヤフーニュースに載ってしまった。地元紙で取り上げられる事は過去にもたくさんあったのだが、影響力の大きなWEBメディアであるヤフーニュースに取り上げられたのは初めて。ダムアワードで八ッ場ダムのプレゼンをした僕自身がとても驚いている。 同事務所は「ダムの役割や効果の周知を目的としたアワードで大賞を頂いたことは光栄。受賞にふさわしいダムとな

          台風19号で八ッ場ダムが実運用していたら異常洪水時防災を行う事になるのか

          高の倉ダム「緊急放流」の詳細

          10月の台風19号と10月25日の大雨の際に、福島県南相馬市にある高の倉ダムが「緊急放流」を行ったと報道がなされた。 「緊急放流」という言葉はマスコミが使い出した言葉で何か定義があるわけではないので意味が定かでは無いが、平成30年7月豪雨の際の野村ダム・鹿野川ダムが引き合いに出される事が多く、流入量≧放流量とする異常洪水時防災の事を指しているのであろうと察しがつく。 しかし、高の倉ダムは水を供給するための利水ダムでありダムの仕組みや規則を考えても「異常洪水時防災」は発生し

          高の倉ダム「緊急放流」の詳細