見出し画像

谷川俊太郎さんが70年前に阿佐ヶ谷駅前の写真屋さんに現像に出したモノクロフィルムとコンタクトプリント4/23(日)Free Note

昨日ギャラリーバウハウスで、谷川俊太郎さんのLost and Foundの写真展に関係して文化講演会を行った。そこで小瀧さんが実際にプリントした谷川さんのモノクロネガフィルムを見せてくれた。これがびっくりしたのである。

70年前に阿佐ヶ谷の写真屋さんに出したモノクロフィルムである。面白いのは私が知らなかったネガフィルムカバーのフォーマットであったこと。私が知っているのは66だと3枚横になっているやつだから、ここで示すカバーより少し幅が広い。昭和20年代は2コマでフイルムをカットしていたことがわかる。

ロバートフランクがアメリカ人を撮影した直後に写真を選んでいるショットがニューヨークタイムスに掲載されていたが、あの頃のロバートフランクは35ミリフィルムを4コマごとにカットしていたのであった。今の時代の我々のスタンダードは 6枚にフィルムをカットする。

前にギャラリーバウハウスにおいでになった元朝日新聞写真部長の福田さんとその話題になったら、当時の朝日新聞社でもフイルムは35ミリの場合、4枚ごとにカットしたそうである。そうするとそのまま4 × 5インチのフイルムの袋にうまく格納できるのだそうだ。と言う事は、ロバートフランクの4枚の35ミリネガフィルムのカットと言うのは、当時のアメリカンスタンダードであったのか。

谷川さんの古いネガフィルムに興味を持った最大のポイントは、写真屋さんがプリントしたコンタクトプリントが全部ついていること。そのプリントのクオリティーが素晴らしいのである。私も子供の頃に近くの写真屋さんに66版の密着プリントをお願いしたが、全て紛失してしまった。その意味で70年前の写真屋さんの現像プリントサービスを、DPEと呼んでいたのだが、その技術がかなり高度であったことがわかる。

田中長徳のカメラノートは定期購読者募集中です。頼りになるのはあなただけ!^_^

ここから先は

0字
カメラの過去現在未来のトレンドをお知らせします。毎日更新。毎月30本から31本読めます。頼りになるのはあなただけ!

カメラで本気出す。カメラに本気出す。ついでに写真芸術にも本気出す。2001年5月からスタートしたチョートクカメラ日記です。webマガジンは…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?