見出し画像

東芝、20日上場廃止、経営再建へ

東芝は19日、証券取引所での株式売買が終了し、20日付で上場廃止となった。  
経営方針を巡って対立した「物言う株主」を排除するため、74年に及んだ上場企業の歴史に幕を下ろし、今後は国内投資ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)陣営の下で再建を目指す。
終値は前日比5円安の4590円だった。
JIP陣営は今年8月、東芝株に対するTOB(株式公開買い付け)を開始。9月に成立し、東芝が11月に開いた臨時株主総会で非上場化に必要な手続きが承認された。  
2025年に創業150年を迎える名門・東芝は近年、迷走が続いた。白物家電から半導体まで幅広く手掛ける総合電機メーカーはかつて、自動車と並ぶ日本の基幹産業だったが、00年前後からアジア勢に押されて業績が悪化した。
日立製作所がインフラやIT事業、ソニーグループがゲームや映画、音楽分野にかじを切って再生を果たしたのに対し、東芝は原子力事業に活路を求めたことが裏目に出た。  
15年の不正会計発覚でブランドイメージが傷ついたところに、17年に米原発子会社が破綻。
巨額損失を計上し、債務超過に陥った。
財務基盤を立て直すために物言う株主と呼ばれる海外投資ファンドの出資を仰いだことも混乱に拍車を掛けた。
医療機器や半導体メモリーなど収益性、将来性が高いとみられていた事業の売却に追い込まれた。  

新体制はJIPが主導し、今後5年程度で再上場を目指す。
原発など主力のインフラ事業に加えてデータサービス事業を収益の柱に育て、企業価値を向上できるかが課題となる。
東芝は生き残りを掛けた大きな決断をしたことになる。
大手企業が、このような事態なのでこれからもっと中小企業に大きな影響が行ってくることは、間違いないだろう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?