これが「げんじつ」

私が持て余すほどの時間を使い趣味に没頭して、上手く馴染めない社会と実生活に躓きながらも、毎日決まった時間にご飯を食べて寝てギリギリの精神状態で過ごしている間に、周りの人たちはいろんなことを経験し、(もちろん思い通りにいかないことも躓くこともあっただろうけど)どんどん先をゆくことを今一度突きつけられました。

「な~んて私は何もしていないのだろう!」と自己を下げてしまいます。

そんなことないのに。

私だってやれることはやってきている。取れる資格だって取ってる。

人間として大事にした方がいいことは大事にしているし、モラル・ルールは守りたい人間なので踏み外してもいない。優しい人間。

「私は私」精神を大事にしたいと宣言したのに。

それでも自分が虚しくて不甲斐なくて、結果「悲しい」という感情に落ち着く。


自分の身を守るために周りと距離を取っていた間に私も周りの人たちもちゃんと年を取って・大人になって、私にはできないことを楽しんだり成し遂げたりしていて、稚拙な表現になりますが「すごいなあ」と思います。

少し具体的に言えば、周りの多くの人たちは一生懸命に受験勉強をしている一方その頃、私は趣味に全振りしていた。

それによって私にしか得られない何かを得られたこともあるだろうと思いますが。

平等に時間が流れているはずなのに、私がぐずぐず足踏みしている一方その頃、他の人は行動力を発揮して何歩も前に進んでいた。

私に足りないものの1つ、行動力。


その時期に流行ったものや行われていたことを人生の同じ時期に確認したり享受してるのに趣味嗜好、行動はバラバラで、同じ時代を同じように生きているように見えても、人ってこんなにもバリエーション豊かなのは興味深くもあります。

だけどそれと同時に、

「この人たちと同じタイミングで同じものを、違う場所だけどそう遠くない場所で受け取って、人生の岐路に立たされているはずなのに、どこかの分岐点で私は彼らと違う道を選んだから、今それぞれの人生を生きている。
人生ってそういうものだからそれでいいはず。なぜ私はマジョリティの道と違う少し困難の多い道を歩んでいるのか。周りの多くと同じような道を選んで行くこともできたかもしれないのに。自己責任?」

と自分が選んだ道が茨かもしれないとはいえ、失敗ではないはずなのにそんなことを考えてしまいます。

私も大人になっているはずなのに、私だけまだ過去に取り残されているようにも感じます。

いつまでも過去の遺恨にしがみついて、許せないままで、変な部分だけ悟った大人な内面もあるのに、変な部分だけネチネチと根に持った子どものような感じ。

そりゃあ隔絶するように生きてきたからその通りなんだけど。

年相応の振る舞いもよく分からないし、ましてや小さく形成されたコミュニティ内での流行りなんて知らない、乗れない。

それを羨ましく思うときもあるけど、小さく形成されたコミュニティの空気が苦手だからこの道を歩いてる。(私の羨望の対象の人たちの中にも、馴染めているように見えて実は馴染めていない・頑張って溶け込もうとしている人がいることも知っている。「無理しないで」って言いたい)

私は自分が好き好んできた狭い世界の中で培われた知識とノリでしか振舞えない。


我ながら「こんなこと考えちゃうのは若い証拠だな!」と思うし、誰かにこれを口にしたらそう言われそうです。

確かにいつかは今よりもっと何もかもがどうでもよくなって、なんでも受け入れられるようになるのかもしれません。

「今、過去の私のような人たちに対して以前よりは体制が整えられているのは、あの時負う必要のない心の傷を深く負ってまで、もがきながら自分たちの力で居場所を開拓してきた私を含めた人たちのおかげ!」と偉そうに開き直ってみたり。

この人生、趣味のおかげで退屈もしていないし、皮肉も含めて他の人は経験できないことも経験できているし、頑張って生きてみてよかったかもしれません。まだ終わる予定はないですが。

ここまで書いてみて、内に溜まっていたものが淀みなく出てきています。

劣等感は筆を進ませますね。


私と同じように、と言うと大変烏滸がましいですが、今まで関わってきたものから距離を取って、新たな道を歩んでいる方々について見聞きすることがあります。

その方々は離れていた期間に、人生を豊かにするための物事をいろいろと身につけていて、私に見えていないところでたくさん努力をして挫折もしていたんだなと、その姿に胸を打たれるとともに私も何か頑張れるかもな、やってみなきゃなと鼓舞されます

自分との違いを考えてみて、学ぶべきところはたくさん学んで生かしていきたいです。

躊躇せず諦めることも選択しながら、私には切っても切れない不甲斐なさとともにほどほどに、「ゆるゆる」を大事に、また生きていきます。

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