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『封刃師』 第9話(最終回)

第8話の感想はこちら→⭐️

ついに最終回です。

予想通り8話に続いて最終回の9話もアクションメインでした。

最後の決戦、駆(早乙女太一)vs 悟堂(坂口拓)は、残念ながら私の期待していたワンカット長回しではありませんでしたが、緩急織り交ぜたかっこいいシーンでした。スローモーションもあったり。

欲を言うなら、やっぱり戦いのシーンではもう少しカットを少なくして欲しかったなあ。いや、カット数の問題ではないのかな?
私だけかもしれないけれども、画面があんまりちゃっちゃと切り換わると、アクションがうまく把握できないんですよね。スピード感を与えたいのはわかります。でも私は、彼らがどのように動いているか、も見たいんですよ。元のアクションがいいので、あんなに切り返さなくてもスピード感は出ると思うのです。“そのままで十分すごいアクション”をもっと見たかった。

最後まで見て思うのは、初回が一番好みだった気がするということ。
作品世界への導入としても良かったし、短い中に人物もしっかり描かれていて、その上アクションも素晴らしかった(初回はあまりカットが入っていなかった気がするのですが、違ったかな)。

好きなのは初回だけど、最終回も、特に最後の封刃のアイディアは素晴らしかった。それがまた早乙女太一さんの「線は細い、けど芯が強い」みたいなところにぴったり合っていて。

駆は師匠を乗り越えた。でもそれには大きな代償を払った。

この決着は、ダークファンタジーとしても成長物語としても良いと思います。

早乙女太一さんのアクションを見せるというコンセプトで作られたという本作は、穢刃けがれやいば」というアイテムと、それに対抗する封刃ふうじん」という新しい概念で、誰もが罪を犯す可能性を内に秘めていることや、刃に対抗できるのは必ずしも刃ではなくある種の受容なのだということ、などなどをアクションを通して描いた興味深い作品でした。


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