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大好きな映画「ミッション8ミニッツ」の感想とその魅力を考えてみる

僕が大好きな映画は数多くありますが、『ミッション8ミニッツ』のように、何度も観返してしまい、かつ、そのたびにワクワクしてしまう映画はそれほどありません。
(ゆったりとした気持ちで何度も観返してしまう映画のほうが多いかも。例えば『南極料理人』とか『かもめ食堂』とか。)

つい昨晩また観返してしまったので、なぜこんなに惹かれるのかについて考えてみることにしました。(ネタバレなしで

「ミッション8ミニッツ」の好きな点はいくつもありますが、その1つに
上映時間がわずか93分!
というのがあります。
尺が短いから、仕事で疲れて帰った夜でも、映像を流しながらサッと見れちゃうっていう。
そして、その93分に、面白さが凝縮されまくってるんですよね。

尺の短さ以外でのポイントとしては

・主人公が、観客と同じく最初は状況を理解しておらず共感しやすい
・限られた場所でのシーンが多く理解しやすい
・謎解き要素がある
・恋愛要素があるが多すぎない
・SF要素があり(少し)頭を使う

といったところかなと。

特に映画の冒頭などで、状況への理解が追いつかず、初見では楽しみにくい時間帯がある映画ってありますが、自分はあらすじもあまり読まずに見たい派なので、ちょっと苦手だったりします。

その点、この映画では主人公も特に前半部では置かれている状況が理解できていないので、観客と主人公の理解具合が一緒に深まっていくので共感しやすい。導入部の上手さが光ります。

かなり限られた場所でのシーンが多くを占めるため、情報量が無駄に多くなりすぎず尺が短くても伝えるべきことはしっかり伝えてくれていて、理解がすいすい進みます。

いくつかの謎解き的要素が散りばめられていることも、面白みを増幅させています。

また、恋愛要素が多少あったほうが人間味がでるし、そのほうが男性も女性もチャーミングに見えてくるというメリットがあります。しかし一方で、恋愛要素が強すぎると、その人たちの容姿や性格の好みが映画全体の好みに反映されてしまうため、骨子となるストーリーの良さを台無しにしかねない。その点、この映画では、バランスよく恋愛要素が扱われています。メインで登場する2人の女性も魅力的です。

原題にもなっている、プログラムの「ソースコード」が主人公の活躍を可能にしているわけですが、要はSFの世界のお話が少し混じってきて、「おぉ、これはどういうこと??」と頭を使う場面が何箇所か出て来ます。
大事なのは、その場面が多すぎないこと。要はSF要素が強すぎると、頭がキレる人にはわかるけれど、普通の人にはわからないとなってしまいますが、映画を観ているときに「ほぉ、こういうことか!」とある程度はわからないと、楽しめる人が減ってしまいます。

この映画は頭を使うといえば使うのですが、使わせ過ぎない、絶妙なバランスの難しさしか提示してこないので、非常に心地良く、「俺はわかってるよー」と見終えることができるのです。いわば、ちょっと上から目線で観れるとでもいえましょうか。

そしてそして。
個人的にこの映画が好きな大事な要素がもう1つ。それは
主人公を演じるジェイク・ギレンホールの魅力です。

彼は、『ブロークバック・マウンテン』『ゾディアック』『ナイトクローラー』『ノクターナル・アニマルズ』などなど、数多くの話題作で素晴らしい演技を見せていますが、男前でもありつつ、リスザルのような動物っぽさも備えていて、つい惹きつけてられてしまいます。短い尺ながら、この映画では彼のいろんな顔を見れるという点でもお得ですw

とまあ、こんな感じでまとめてみることで、なぜこの映画が好きかが自分の中でも整理されてスッキリしました。

どうも、最近自分は、映画を見て感情を揺さぶられたときに、それがプラスの方向でもマイナスの方向でも、なぜそう感じたかを解析するのが習性になってきているようで。

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