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【主体性が高い社員を育成する】新入社員のマネジメント方法とは?

こんにちは!シンギュレイトnote編集部です。

4月に新入社員が入社し、職場の雰囲気が変わったり、新しい関係が生まれたり、この1ヶ月で様々な変化があったのではないでしょうか。

多くの好ましい変化の一方で、新しいメンバーが入ってくることで悩みも増えますよね。その1つが、マネジメントや育成です。

「主体性を持った人材に育ってほしいけど、どうすれば……」

と、悩むマネージャーや人事担当も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、シンギュレイト代表の鹿内に「新しく入ったメンバーを主体性を持った人材へ育成するためのマネジメント方法」について聞きました。ピープルアナリティクスを駆使して、組織開発を支援している会社の代表は、どんなことを意識したマネジメントをしているのでしょうか?

話し手:鹿内 学, 博士(理学)株式会社シンギュレイト 代表取締役 / 一般社団法人ピープルアナリティクス&HRテクノロジー協会 上席研究員

京都大学などの研究機関で教員・研究員として10年ほど、ヒトの脳(認知神経科学)の基礎研究に従事。その後、大手人材企業でピープルアナリティクスの事業開発に取り組む中、2016年12月に株式会社シンギュレイトを設立。1on1での話し方・聴き方を可視化する1on1サポーター「Ando-san」と、イノベーティブな組織への変革を促す組織診断「イノベーション・サーベイ」を通して、組織開発を支援している。


主体性の高い社員に導くために伝えること

僕(鹿内)は、新しく入ったメンバーには、ある“一つのこと”を伝えます。

それは「自分で仕事を見つけてね」ということ。

そのためにシンギュレイトの様々な定例MTGに参加してもらい、会社全体の業務を知ってもらいます。そのうえで「コレがやりたいです。この領域で貢献できると思います!」と自ら言ってもらう。それがシンギュレイトで、メンバーを主体性の高い社員に導くマネジメント方法です。

たとえば、シンギュレイトは「データサイエンス」の会社なので「データ分析をしたい」という大学生インターンも入社してきます。とはいえ、データサイエンスには習得しなければいけないスキルが多々あるため、すぐにはできません。そこで僕は、スキル習得の促進と並行して、メンバー自身でデータ分析の仕事を見つけてもらうようにしています。

その狙いは、仕事を見つけるという行動を通して、仕事に対する「主体性」を持ってもらうことです。

この方法の場合、すぐに動けるメンバーもいれば、パンクして止まってしまう方もいます。事業を理解するために必要な情報量が多かったり、メンバー同士の関係性の理解など、全体を把握するまでに時間がかかるためです。パンクして止まってしまうのも無理はありません。

ここで、注意したいのがメンバーが止まってしまったときの対応です。

メンバーが止まった時にすべきこと

メンバーが止まってしまったときマネージャーは、進めようと催促したり、無理やりにでも決めてしまったりしがちです。しかし、それはおすすめしません。

「コレをやります!」とメンバーが言ってくれるまで、ジッと待ってください。止まってしまったからといって催促すると、主体性を持った判断ができなくなる恐れがあります。

「待つこと」それがマネージャーのすべきことです。

迷って動けなくなっていそうであれば、様子をみながら1on1の場で「どうかな?」と聞いてみましょう。決断を急かすのではなく、状況を聞くのです。そこで、「何をやったらいいかわからない……」と返ってきたら、「誰にどんな相談ができたらわかりそう?」と、追加で情報を与えます。そうすることで、自分での決断を促しましょう。マネージャーが勝手に決めてはいけません。

もちろん、僕自身がメンバーに「メインでお願いしたい仕事」はあります。その進捗や状況を管理していくのが、いわゆる「マネジメント」でしょう。でも、僕から「これをやって欲しい」とはあえて伝えません。

その理由は、主体性を持って自律的に「コレが自分の仕事だ」という、想い・動機づけがはっきりしているなかで、動いてもらうことが、一番パフォーマンスを発揮できるからです。無理やりやらされていることに、人は生産性高く取り組むことはできません。

自ら決断する経験が主体性の原点になる

たしかに、最初は非効率的に感じるかもしれません。待つ時間が長いと、「時間がもったいない!!」と感じる人もいるでしょう。

ただ、長い目で見てハイパフォーマーを生み出すためには、必要なマネジメントだと考えています。マネージャー側にも忍耐力をはじめ、高いマネジメント力が求められる方法です。

ですが、仕事の指示をするのではなく、自分で仕事が見つけられるような環境を作ってあげることで、自ら行う仕事を決断してもらう

その経験が、主体性を育む原点になります。ぜひ、新メンバーのマネジメントに活かしてみてください。


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本記事は、シンギュレイトが毎週配信しているメールマガジンに掲載している代表鹿内のコラムを、シンギュレイトnote編集部が加筆修正したものです。