見出し画像

最近おいしかった日本酒をおいしかったなあと思い出してみた(夏)

飲んだ日本酒を思い出しながら、「おいしかったなあ」と書き綴るだけのnote。2023年夏バージョン(でも何故か夏酒はない)。

根来桜 山廃本醸造(和歌山)

古風なラベルが粋だよ

「ねごろざくら」と読む。春も過ぎ新緑が深まる頃、いつものお店で、竹の子と白魚を卵でとじたのと一緒に食べた。ぐつぐつ、あつあつの卵と合わせるのは、もちろんお燗。最高だった。

一杯目は常温で。思ってたよりは軽めの山廃かなと思いきや、お燗にしたら爆発的においしくなった。濃い旨味が軽やかさを纏って、ぽーんとジャンプした感じ。まさに燗上がり。びっくりした。

竹の子と白魚の穏やかな旨味が、このお酒のおかげで一層豊かになる。くう。揚げ物が欲しい。食を豊かにし、食を誘う銘酒。今のところ、今年のお燗の中でぶっちぎりの一位です。

和歌山県岩出市、桜で有名な「根来寺」というお寺のそばで醸されているお酒です。調べたら、かの有名な「車坂」を醸す蔵元さんでした。根来桜は、初代銘柄を復刻させたものらしい。


初亀 純米吟醸 からからべっぴん(静岡)

「亀」の字が象形文字になってる

愛してやまない静岡のお酒で、心惹かれる銘柄の一つ。線が細くて、やわらかくて、静謐さの漂う、上品なお酒です。なんかね、もう、一口飲むだけでうっとりするよ。

どちらかといえばフルーティな吟醸酒を造ってるイメージの蔵元さんだけど、このお酒は「からから(辛辛)」と銘打ってるように、辛さ(ドライさ)の目安である日本酒が+10と高めで、キレの良さを魅力にした一本。後口の潔さが美しい。「スパッ」じゃなくて「ふっ」なんよ。「ふっ」(伝われ)。

使う酒米は兵庫県東条産の山田錦と、逸品中の逸品。ドライで軽快な装いの中に端正な旨味が見え隠れするのは、お米のおかげか造りのおかげか、そんなのは素人にはわからんけども、間違いなく言えるのは、超べっぴんさんのお酒だということ。付き合ってください。


金陵 瀬戸内オリーブ 純米吟醸(香川)

ほのかにオリーブの香りが漂いそうなラベル

昨夜口開けした四合瓶。近所のスーパーでたまたま見つけた。おいしそうな瓶との偶然の出会いがあるから、どんなスーパーでもお酒コーナーは必ず立ち寄ることにしてる。

栓を開けると、丸みのある、爽やかな甘い香りがふわり。潤いすら感じる、瑞々しいフルーツの香りそのまま。これは…!と期待が膨らむ。

くいっと一口。はあ、美味。ため息。黄金色(一般的には米由来の旨味の証)を割と残しているのに、香りに違わぬ果実感がぎゅっと詰まってる。こんなん、音速で無くなってしまう。

オリーブ由来の酵母を使い、香川地産の酒米「さぬきよいまい」で仕込んだ、瀬戸内の魅力いっぱいのお酒でした。オリーブの香りがするわけではないけど、すっきりとした酸味が印象的なお酒なので、イタリアンの料理とかのお伴もしてくれそうです。酒米の名前がかわいくてよい。


こないだ会社の仲間からおいしい日本酒飲めるお店連れてってと言われたので、見繕って一緒に行ってきました。料理もおいしくて、お酒もたくさん選べて、楽しんでもらえたみたいでうれしかった。こういうとき、日本酒が好きで本当によかったなあと思います。

さて、そろそろ晩酌の時間です。
今夜は何を飲もうかなあ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?