読書記録:カン・チュンド『積み立て投資の終わり方』

ありそうでなかった本ですね。ドルコスト平均法で世界株インデックスを積み立てという王道は、いろいろなところで言われていますが、それを、退職後にどうやって崩して使っていくのか、財産のうち現金と株式インデックスはどのような割合にしたらいいのか、ということを、かなり詳しく書いてくれています。
 昔からよく言われている方法は、リスク資産を100-年齢%、または120-年齢%にして、年齢が上がるほどリスク資産を減らすという方法ですが、筆者はその方法を取りません。90歳までは、たとえば世界株インデックスを使う場合は(筆者はそのほかの場合も書いてくれていますが)、現金とファンドを50%50%にします。それを退職後に、生活費から年金を引いて足りない分崩していくわけですが、そのときに、毎年同じ金額を崩さず、%ベースで1年に一回崩し、そのときに、現金とファンドを半々にするリバランスを行います。筆者のお勧めは、上記の方法の場合は、得られる予想利益と同じ、財産全体の3%です。それでも、税金やインフレ分で、財産は目減りしていくため、年齢とともに引き下ろせる金額は下がっていくことになります。ただ、100歳で0にはならず、半減を覚悟する、ということになります。  読んだ後、実際に計算してみたところ、120-年齢%で考えていたときよりもうまくいきそうな感触を得ました。
 考え方のひとつとして、お勧めの本だと思います。 https://www.amazon.co.jp/-/en/gp/product/B0BCHYHH9B/ref=dbs_a_def_rwt_bibl_vppi_i0