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イケメン医師と女の子と男の子と医師父  医師が語る

■イケメン医師との出会い


我が家の子どもは3月生まれが2人います。早生まれは自己評価の面から明らかに不利益です。何しろ東大合格者も高校野球甲子園出場経験者も、4月生まれが圧倒的に優位と言うことがわかっているのですから。

小学校入学のときには、ランドセルが歩いているような状態。学校から帰るなり、バタンキュー。毎日必死だった。だから、すぐに何だかんだで病院通い。調子が悪くて病院に行っているので、病院ではストレスマックス。親としても心配は尽きません。

ですが、そんな娘も息子もこの先生なら‥と言う先生がいました。言っちゃ悪いけど、30代半ばの私より、かなり若い先生。しかし、かなりのイケメン医師。でも頼りないよなぁ。初めはそんな印象でした。

■ベテラン医師の安定感


個人的にはもっとベテランの医師にかかりたいものです。やはり経験を積んでいる先生というのは、それだけで安心感があります。眼科で受診したいと思ったら、たらい回しにあい、行き着いた大学病院眼科で散々待たされたけど、しっかりと現状を説明してくれるベテラン眼科医に出会った。歯科医を探してジプシーとなり、ようやく出会えた腕のいいベテラン歯科医。そんな私の出会いの経験もあるから、なおさらかもしれません。

ただ娘も息子もこんなイケメン医師に、「どう?大丈夫?」なんて言われたら、いつもの診察風景と様変わりして、診察もサクサク進むのでした。完全なるルッキズム。ですが、殺風景な診察室とは明らかに雰囲気が変わるので、子どもたちにかかるストレスが軽減されているのは確かです。仕方がないので外来担当表を見て、イケメン医師を目指して受診を繰り返しました。たまに代診医なんてときは、親子ともどもガッカリ。気が付けば私も、そのイケメン医師に惹かれていたのかもしれません。

■イケメン医師との再会


それから月日がたち、子どもたちも強くなり、すっかり病院受診の機会などなくなっていました。

しかし娘が小学校高学年になり、発熱。体調を崩すのは久しぶりです。熱で調子が悪いだけなら、薬飲んで寝ていたいと、娘は言いますが、時期的にインフルエンザの可能性もあったので、電話予約してクリニックで受診することにしました。待合室でも「帰りたい」「鼻に綿棒突っ込む検査なんか受けない」なんてゴネていた娘。ですが診察室に入るなり、おとなしーくなりました。

そう、なぜかあのイケメン医師がいたのです。イケメン医師は、たくさんの患者さんを診ているので、私たちのことを覚えていないだろうと思っていましたが、覚えてくれていました。私が同じ医師だからかもしれません。
「先生のお子さん久しぶりですね。4年ぶりぐらいですか? 今、私、このクリニックにたまにバイトできているんですよ」
イケメン医師は私にそう話してから、娘を見ます。
「相変わらず可愛いね」
そう言って笑顔で交辞令でも言われたら、娘は有頂天でした。駄々をこねていたのが嘘のように、大人しく検査も受けました。結果は、やはりインフルエンザ。

帰る途中、「お父さんがお医者さんでよかったと初めて思った。だってあの先生覚えてくれていたじゃん。あの先生最高!」なんて口にしていました。

イケメン医師の医師としての経歴は知りませんが、私の娘を虜にする手腕はさすがです。そして経験を積んだイケメン医師は、しばらく見ない間に私も受診したくなるような自信と貫禄もつけており、そんな成長が見れたのも嬉しい気持ちになりました。

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