児童精神科

支援者と被支援者

いわゆる支援者という仕事をやっています。
なので、僕が関わる人たちは基本的に何かしら問題・困難を抱えている人になります。

支援者と被支援者の間にある壁

問題・困難があって、それを自分たちだけで解決できないので、専門機関に相談に来ます。ですので我々専門家はその内容を聞いてアドバイスをすることになります。
しかし、それが「問題を持っている人」と「問題を解決してあげる人」という分断を生んでいる気がし

もっとみる

素朴な感性の大人

仕事柄、いろんな保護者と出会います。
その中でも、変わる気のある保護者の話を。

不十分な大人

ひとくちに保護者と言っても、いろんなタイプの人がいます。ただ皆さんに共通しているのは「何かしら不十分である」こと。と言うよりも、世の中の大人のほとんどはどこか不十分であると言っていいと思います。
それが子育てにおいて発揮されると、親の不安を子どもにぶつけてみたり、親の思いを押し付けてみたり、親のコンデ

もっとみる

仕事がバラけてみた感想

今年度から、毎日違う職場で働いています。
曜日ごとに固定ではありますが、診療、スクールカウンセリング、保健所での母親面接、児相での手帳判定や医療面接など、内容は多岐に渡ります。

良かった点

何より毎日が新鮮です。
前職時代はやはり木曜日くらいになるとダレてきていたのですが、今は毎日新しい職場に行くような気持ちで通勤ができています。定期的な刺激が入る方が良いタイプなのだなと自分で感じました。

もっとみる

勉強会にて

今日は、依存症に関する勉強会でした。
テーマは4本で、どれも示唆に富む面白いものでした。

①乳幼児を持つ親のメディアリテラシーについて

一つ目は、メディアリテラシーに関する講演。
乳幼児期からのメディア暴露がその後のテレビ視聴時間に影響するというものでした。
また、メディアのコンテンツを通じて物語の解釈や登場人物の感情を理解する方法についても語られていました。絵本と同じような使い方もできるんで

もっとみる

本質が分かれば方法はアレンジできる

そろそろ夏休み、学校では教員研修の季節です。

具体的な対応策へのニーズ

僕の勤務校でもそうなのですが、研修では具体的にどうすれば良いかということをよく聞かれます。もちろん分かりやすい方法があった方がいいし、僕も分かる範囲でお伝えするのですが、でも全ての方法が全ての子に使える訳ではありません。

二種類の対応策

なんでもそうだと思うのですが、何かをするに当たって大きく分けて二つの方法があると考

もっとみる

『研究』の目的

今日は大学院のゼミ発表でした。
(実は細々と大学院生をやっています)
慣れない研究発表をしつつ、教室員の皆さんに有意義なフィードバックを頂ける、ありがたい時間でした。

研究の意味はどこにあるのか

僕の所属している大学院は、教授の方針もあり「その研究が社会にどう貢献できるのか」をしっかり考える人が多いです。
一つの研究結果、一つの結論をどうやって社会に還元するか、社会的な課題に対してどう意味づけ

もっとみる

子どもへのまなざし@集団

特別支援寄りのことをしていると、困っている子どもの視点や思いをどう考えるかは割とスタンダードです。しかし学校で、子どもたちの利害がぶつかる時はどうすればいいのでしょうか。

騒ぎたい子とちゃんとやりたい子

クラスに子どもが30人も40人もいれば、そりゃまあそれぞれの思いがあります。落ち着かなくてウロウロする子、注目されたくて声を上げる子、ちゃんと先生の話を聞いて勉強したい子…それこそ全員の利害が

もっとみる

解決しなくてもいい『問題』

児童精神科外来には、いろんな悩みを抱えた親子がやってきます。そして医療者というのはとかくその問題を解決しようとするのですが…

問題そのものと、困っていることの違い

困っている事態と、その本質がきちんと繋がっていないことが往々にしてあります。
例えば「学校の宿題をちゃんとやらない」という訴えだった場合。でもその子は頭が良くて、授業をちゃんと理解したいたり、友達と上手くやっていたりする。
この場合

もっとみる

支援者としてのまなざし

今日は友人の某弁護士先生の講演を聞きに行ってきました。
虐待と児童養護がテーマだったのですが、そこでいくつか心に残ったコメントがあったので自分の思いと合わせて書いてみます。

虐待の枠組みと愛情

今のところ虐待の細かい定義はありません。もちろんあざがある、トラウマ症状があるなどの医学的・心理学的な評価軸はありますが、結果として子どもの健康、発達、尊厳、生命が脅かされているかどうかがポイントとのこ

もっとみる

最近のほっこりした話シリーズ

診療をしていると、いろんな親子のほっこりした話に出会います。
今日はそんなエピソードを、個人が特定できない程度に改変してお送りいたします。

子どもをおちょくる母

知的障害の中学1年生男子。
まだ幼いところがあるが、中学に入ってぐっと大人っぽくなった。
児は小学校いっぱいまで通常学級で暮らし、中学から支援学級へ。自分がかまわれる立場だったのが、コミュニケーションが難しい子の多い環境へ。
急な環境

もっとみる