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困った従業員への対応#3

前回の記事では「すぐに反発する従業員」についてまとめました。
今回のテーマは、「自分で考えない従業員」です。

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部下:「すみません・・・。これ、どうしたらいいでしょうか?」
上司:「ええ!?それはこうすればいいだろ。」

部下:「すみません・・・。お客さんからこんなこと言われたんですけど、
    どうしたらいいですか?」
上司:「次は何だ?そんなこと、すぐすればいいじゃないか。ほんとに
    君は、何から何まで指示されないとできないな。少しは自分で考え
    てくれよ…。」

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こんなやり取り、皆様は経験ないでしょうか?
「あぁ昨日もあったよ」という声が聞こえてきます。

上司は「最近の人は主体性がない」「自分で考えない」といったことを言いがちです。しかし、本当にそうでしょうか 。

部下も何か考えるはず”です。でも、”その答えでいいかどうか分からない。自信がない…

だから、上司や先輩に確認しに行く。

でも、何度も聞きに行くうちに、聞きに行けば教えてくれるから最初は自分で考えていたことも考えるよりも聞いたほうが早いと思いはじめる。

また、最初は分からないことだらけで「分からないことがあったらなんでも聞いて」と言われ、”聞くことが習慣化”してしまっているということもあるでしょう。

このように考えるとどうでしょうか?

つまり、上司が部下の思考を停止させているのであって、必ずしも考えないということではないのではないでしょうか。

自分で考えない従業員の問題ではなく、自分で考えないようにさせている上司の問題と言えそうです。

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部下:「すみません・・・。これ、どうしたらいいでしょうか?」
上司:「ええ!?、そうだね・・・。君はどうしたらいいと思う?」

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質問や相談が来たら、質問返しです。そうすると…

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部下:「分からないから聞きに来たんですが・・・。」
上司:「そうして分からない、分からないというままにしていたら、いつま
    でもあなたの力がつかない。まず思っていることを言ってみなさ
    い。何か考えもあるんじゃないのか?」
部下:「実は、こうしようと思っていたんですけど、どうでしょうか?」

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こういうやり取りを続けて育成していきます。
時間はかかりますが、続けていけば力がついてきます

上司は、答えを与えて早く済ませてしまいたいという気持ちや、部下から相談されたらすぐに答えないと信頼されないのではないかという不安な気持ちもあるでしょう。

でも、部下のためと思って時間をかければ、自分で考える習慣を持った部下が少しずつ育っていくはずです。

私は新卒でコンサルティングファームに入社しました。
この事例のように、よく上司に質問返しされていました(笑)

この質問返しに対して、自分の考えを根拠をもって、上司にぶつけられるようになった時、自分自身の成長を感じたものです。

まさに、人材育成は根気のいるものですね。


少し前に読んだ本ですが、コンサルティングファームに入ったばかりの自分を思い出しました。コンサルティング業界に関係のない方も面白いと思います。気になる方はぜひ、お読みください。


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