見出し画像

人は誰でも、「その人なりの視点」で世界を見ている。

みなさんこんにちは。如何お過ごしでしょうか。
今日は、人は誰でも、「その人なりの視点」で世界を見ているというお話です。世の中の誰しもが「自分は世界を”あるがまま”に見ている」と思っているのです。自分は正しくて、他の人はわかってくれない。みなさんもそんな風に感じたことはありませんか?もちろん私もあります。

シンプルに考えて、みんなが「自分のことが正しい」と思っていたら、関係性がうまくいかないのはお分かりいただけると思うのですが、一番の問題は「問題の原因は自分の外側にある」という考え方なのです。

自分の見るものが、世界の現実であり、それが客観的に正しいと信じている。そのため、自分と考え方が一致しないと「相手が間違っている」と思ってしまう。何か問題が起これば、相手や環境のせいにしてしまう。

でも実際は、人は世界をあるがままに見ているのではなく、人が自分の都合のいいように世界をみているのです。

外からの「刺激」を同じように受けても「反応」は人それぞれに違います。それは、その人の物の見方であるパラダイム「自覚、想像、良心、意思など」を判断基準として、どんな「反応」をするのか決めているからです。

私の好きな7つの習慣の中でも根本となる考え方に「インサイド・アウト」というものがあります。他人や環境など、自分の外に原因を求める思考を「アウトサイド・イン」といいます。反対に、自分の中に問題を感じ、成長の機会を見出す思考を「インサイド・アウト」と言います。

「アウトサイド・イン」の自分は正しい、相手が間違っているという考えを持ち続けると、物の見方が狭くなり、自ら現実の世界を変えることはできません。他人や組織、環境などの自分の外側が変わらないと、何も変わらないのです。

反対に、「インサイド・アウト」は自分自身が問題と向き合う考え方です。自分の内面から気付きを得て、自らの行動を変えることで現実世界を変え、結果を引き寄せようとします。

簡単に言うと、自分が変えられないものに注目せずに、自分の行動で変えることができる事に集中するという事です。

例えば、職場や学校で挨拶をしても無視する人がいたとします。
「アウトサイド・イン」の考え方で接すると、「こっちが挨拶しているのに、あの人は何も返事をしない。あの人はダメだ。もう挨拶しない。」といったような思考になり、現実世界が変わることはないでしょう。

しかし、「インサイド・アウト」の考え方で接してみたらどうでしょうか?「今日は、何か気分が落ち込むようなことがあったのかな? 明日もまた挨拶してみよう。」と考えて挨拶を継続するかもしれません。相手が挨拶をしないという事を変えることはできませんが、相手に対する接し方は直ぐにでも変えることができます。結果、自分の行動が相手に影響を及ぼす可能性が出てきます。

自分の内側に問題の根本を見つけるということは謙虚さにも繋がると思っています。相手の行動の裏に隠れた、価値観や意思について自然と考える機会が出てくるからです。

私が、もし道徳の先生だったら(笑)子供達にアンパンマンの話をすると思います。アンパンマンは正義、バイキンマンは悪という図式ですが、本当にそうでしょうか?アンパンマンに意地悪をしてしまうバイキンマンはどんな事情があってそうしているのか?本当はアンパンマンと仲良くしたいんじゃないか?などと「相手の立場を考える」ことが大切だと思います。アニメや映画では分かりやすく正義VS悪の図式を書くことが多いですが、正義の対義語は悪ではなく「相手の正義」だと思っています。お互いが「正義」だと思っていたらうまくいくはずがないですよね。

『世間の人に優しくし、助けなさい。大切にするべきことは、弁解の余地を持たせておくこと。それが人徳である。』
これはお釈迦様の言葉です。他人せいにするのは簡単なことです。問題の中で自分の行動で変えられることに着目する方がとても建設的だと思います。

ですが、「世の中を俯瞰して見れるようになろう」と思っても、なかなか難しいものです。なので、それを助けてくれるツールを一つご紹介します。

上の図は、インテグラル理論の4象限というものです。人は誰もが自分の好みの物の見方があります。その見えていない部分を教えてくれるフレームワークです。

全ての物事は、内面的or外面的 個別的or集合的 に分類することができます。今直面している全ての問題はこのフレームで考えることができます。

例えば、「やる気の上がらない社員がいる」という問題があったとします。これは「外面的×個別的」な視点で見ています。これを「外面的×集合的」な視点で見ていくと、評価システムの問題などが考えられます。「内面的×個別的」な視点で見るとエンゲージメントの低下など、「内面的×集合的」な視点で見ると組織風土の問題など、というように物事を多面的に捉えることができます。

インテグラル理論について詳しくは、フレデリック・ラルーさんの書籍「ティール組織」に書いてありますので興味を持たれた方は是非ご一読ください。

「インサイド・アウト」の考え方は、7つの習慣の土台ともなる部分ですが、シンプルでありながら実践するのはなかなか難しいと感じています。しかしながら一人でも多くの方が、「自分の行動で変えることができること」に着目して実践するようになれば、どれほど素晴らしい事でしょうか。

これを書きながらも… 私自身日々精進していきます。

読んでいただきありがとうございます。





この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?