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やっと時代が追い付いた

こんにちは。ニボシです。

今日も読書して大半を過ごしました。昨日はオードリーの若林さんの本を読ませて頂きましたが、今日はダウンタウンの松本さんの本を読ませて頂きました。

といっても、それは約30年前の本。松本さんが30歳の時に書かれた本です。本と言っても週刊誌に連載していたエッセイを集めた作品集みたいな感じです。

タイトルは「遺書」。

30年前の松本さん

新人の頃から才能を発揮して、相方の浜田さんと共にお笑いの第一線で今でも活躍されている松本さん。そんな松本さんのお笑いへのこだわりと、プロとしてどうあるべきか、堅苦しい文ではなく、「松本さんらしさ」を思いっきり出して面白おかしく書いています。

面白おかしく書いているんですが、内容はしっかりしてて筋が通ってるし、何よりこの頃から先見の眼を持ってたんだなと驚かされました。

それがよく分かる部分があります。

もともと漫才とは、そんな難しいものではないのだ。舞台の上で、二人がおもしろい会話をする、それだけのことなのだ。(中略)
間が悪い、テンポがどうした…関係ない。
(中略)漫才を思うあまり、逆に漫才を衰退させているのだ。皮肉な話である。
このわけの分からんこだわりは、高校球児の坊主頭に通ずるものがある。野球と坊主頭に何が関係あるんだ。

松本人志著「遺書」より一部抜粋

ある番組で漫才を披露した際、司会の漫才師からダメ出しをくらい、それに対する不満を書き綴っています。お笑いだけでなく、スポーツになどでもこのような固定概念のせいで、才能が摘み取られて衰退していくのだ、と松本さんは言いたいのだと思います。

そんな松本さんが提言した「高校球児の坊主頭不要論(勝手に命名)」が今年証明されました。坊主を強制しないことでも話題になった神奈川の慶応高校が全国制覇を果たしたことで、これにより、坊主と野球は関係ないことが正式に証明されました。

そこから、髪型を強制しない高校が増えたり、ガッチリな上下関係を見直すところも出てきました。松本さんが30年前に提言したことが証明され、流れが変わった瞬間だったと思います。

また、他のお話ではこんなことも記しています。

この際いっそのこと、視聴者からカネを取るというのはどうだろう。(中略)
電気代だけでおもしろい番組を見ようというのが、ドあつかまし話なのだ。

 松本人志著「遺書」より一部抜粋

これはちょっと違うかも知れませんが、今で言うNetflixとかHuluとかの有料コンテンツのようなことを言ってるんだと思いました。

松本さんは電気代だけで払って、番組に対して「つまらない」とかのクレームを入れる視聴者に対して、金を払ってないのに文句を言うのはおかしいと言ってます。少なくともテレビと視聴者がフェアな立場になってないことを指摘して、「おもしろい番組を見たいなら視聴者もお金を払うべき」という当時としては先進的な考えを持ってました。

本を読んでて「松本さんは予言者か?」とも思ってしまいました。でも、常に新しいことを取り入れて進化しないといけないという考えを常に持っていたからこそ、ごく自然な主張だったのかもしれません。

私も当時の松本さんと近い年齢になりましたが、そんな先見の眼は残念ながらありません。

「30年後?うーん、宇宙に旅行に行けるのとちゃいます?」

「その前に自分の心配しろよ!」

本読んだあと、自分でボケて、自分でツッコミました(つまんなくてすみません)。


おわり。



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