この話は一般的ではないかな
たぶん伝わらないよな
でも、もしかしたら…

と躊躇しながらも、一縷の望みをかけて、今までにモヤモヤした体験や、そのときの自分の心の動きについて説明してみるときがあります。

ピンと来なくても致し方ない
なるほどねーくらいの反応かなきっと
でも万が一、共感してくれたらうれしい

そんな気持ちで話してみたとき、
個人的に最もがっかりする答えがあります。

「女心、謎だわー」

…

は？
…おんなごころ？

あなたが分からないのは飽くまで「わたし」の気持ちであって、今、女性全般の話はしてませんよね？確かにわたしは女性の端くれではありますが、当然のことながらそれが唯一のアイデンティティではありませんよ。
今までの人生で「あの子と一緒にしないでよ！」って怒られたこと、ないですか。
「男ってバカだからさぁ」なんて卑下してるように見せかけて、自分の不始末とか無分別を許してもらおうとするタイプですか。◯◯人は厄介だ、ゆとり世代は、Ｚ世代はこれだからとか、言っちゃってませんか。あ、今思い出しましたけどあのときもあなたは

…

と早口で責め立てたくなる気持ちをぐっと堪え
「女心、ですか」と一言、呟くに留めます。

そして静かに
この人に今後
心の機微について
話すのはやめておこう
と決めます。

目の前の１人の人間を「女」と一括りにして
自分が理解できない根拠を
互いの対話不足や
理解力不足ではなく
相手が「女だから」だと
決めつけている時点で
「女心（というか人心？）分かってない」
と思うからです。

逆に、俺は分からないな、とか
ちょっとピンと来ないな等
「自分」を主語にして話す人とは
例え相互理解が難しくても
根本的な意見が違っていても
様々言葉を交わしたくなります。
どう思うか、聞いてみたくなります。

たぶん「女心謎」論者の方は、そもそも対話、というか相手の話を聞くつもりがないのだと思います。

それが単に、わたしのことが好きじゃないとか苦手とか、わたしとの話をはやく終わらせたい、という理由であれば差支えありません。

わたしもまた「この人に今後、心の機微について話すのはやめておこう」と決めたところなので、win-winです。

でも、それを大切なパートナーや愛する家族や本当は向き合いたいと思っている相手にも行っているのだとしたら、残念ながら溝は深まるばかりだろうな、と予想します。

止めはしませんけど。