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腸活したら幸福になる??脳腸相関

脳腸相関とは

みなさん一度は腸活という言葉を聞いたことはあると思います。
腸活とは腸内に僕らと共存している腸内細菌を育ててあげることを指している場合が多いかと思います。
ここまで騒がれる理由としては、腸内細菌叢が僕らの健康に与える影響って思ってたよりすごいんじゃね??と発見されたことにあります。
今回はそんなトピックをご紹介。
「脳腸相関」と言われる、腸内細菌と脳の間の連携があります。
この軸はなんと、精神面の健康や神経系疾患、さらには我々の日常生活における行動や感情にまで影響を及ぼす可能性があるんです!!

腸内細菌叢の多様性の重要性

2016年に行われたこれまでの腸内細菌叢と脳に関する論文をまとめる研究では、腸内細菌叢のバランスが脳の健康に非常に重要であることが示されました。
多様性に富んだ良い腸内環境は、良好な神経機能と密接に関連しており、その逆も起こりうります。
このバランスが崩れると、不安や抑うつといった心理的な問題が引き起こされることがあります。

腸内細菌のすごい力① 神経伝達物質の生成

腸内細菌は、私たちの気分や行動に大きな影響を与える神経伝達物質(ホルモンと呼ばれるもの)を作ってくれます。
例えば、幸福感や安心感に関するセロトニンは、脳よりも腸で多く作られています。
つまり、腸内細菌のセロトニンのようなホルモンの生成に問題が生じれば、僕らの気分や感情も問題が生じる可能性があるということです。
逆に、腸内環境が精神疾患の治療に重要な鍵ともなるかもしれません。

腸内細菌のすごい力②  免疫系との相互作用

腸内細菌叢は免疫系の調節にも深く関与しています。腸から発せられた信号が身体で起こる炎症を調節し、これが脳の健康に直接影響を及ぼすことがわかっています。
炎症はアルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患にも関与しているため、多様な良い状態の腸内細菌叢はこれらの疾患を予防してくれる可能性もあります。

ストレスによる腸内細菌への悪影響

ストレスが腸内細菌叢に変化をもたらすことも、研究で示されています。
ストレスは腸内細菌叢を破壊してしまい、脳へ良くない影響が生じることがあります。
先程の内容の通り、腸内細菌叢が壊れ、ネガティブな感情が強くなり、それにより更なるストレスを感じてしまう。そんなループに陥りかねません。
日々のストレス管理が腸内細菌叢の健康を保ち、結果としてストレス関連疾患の予防と治療にもつながりますね!

最後に

腸内細菌叢が悪い状態となると、気分や感情まで良くない方へ変わってしまう可能性がある。
逆に、腸内細菌叢を良い状態へと変えてあげれば気分や感情もよりよくなるかもしれません!!
侮ることなかれ腸内細菌。共存してる同居人なので優しくしてあげましょう。
今日からみなさんも腸活しましょう!



参考文献
Chae YR, Lee YR, Kim YS, Park HY. Diet-Induced Gut Dysbiosis and Leaky Gut Syndrome. J Microbiol Biotechnol. 2024 Apr 28;34(4):747-756. doi: 10.4014/jmb.2312.12031. Epub 2024 Feb 1. PMID: 38321650.

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