コンプラの教育は〇〇とセットでないと意味がありません。

昨日、75名のそうそうたる方々が集まる勉強会に参加しました。

"組織としてプレイングマネージャーを支援する方法を考えるプロジェクト"の勉強会です。

昨日は、プロジェクトマネジメントの世界標準であるPMBOK(ビンボック)の第7版についてのレクチャーがありました。

こちらの内容でも面白いお話が幾つか聞けましたので、機会を改めて投稿したいと思います。

今日は、この勉強会の中の最後にコンプラの話があったので、こちらについて記します。

コンプライアンスという言葉は、欧米ではインテグリティという言葉とセットで語られているとの事。日本ではコンプランスだけを教育しているが、実はインティグリティも一緒に教育しないと全く意味がないとの事でした。

インテグリティーと言うのは品位、品格、高潔さ、誠実さの事であり、ここがちゃんと育っていれば、コンプライアンス的な事も起きない。

「これ、コンプライアンス的には大丈夫ですか?ギリギリOKですかね?」と聞いて来るのは、コンプライアンス的だけれども、インテグリティ的ではないと。

インテグリティーが育っていれば、ルールがあろうとなかろうと、"人としてこれはすべきでない"と自分で判断ができる。

欧州では、貴族階級があったので、特にエリート層を中心にここについては教育されて来た。

しかし日本では、誰かに判断を任せてしまい(例えばコンプラ室のような部署や管理職に)、自分で考えることをしなくなってしまう傾向がある。

だから、このインテグリティをいかに育てるかも、プレイングマネージャーの負担を軽減するテーマの1つになるかもしれないと言う話の流れでした。

これを聞いて私の頭に浮かんだのは、以下のことです。

もしかしたら、私が育ったリクルートには、そのインテグラティを育てる仕組みがあったかもしれないなと。

私はリクルートでずっと(中途採用の)求人広告の事業部におりましたが、営業マン=審査マンだと教えられ、変な会社、怪しい会社を見分け、どんなに数字が欲しくても、本(当時は紙メディアでした)には載せないこと、広告の中に嘘を書かないことを大切にしていました。

例えば、徒歩15分かかる会社の社長から「徒歩7分と書いといてよ」と言われても「申し訳ありません。出来ません。何故ならば、貴社に面接にきた人が『徒歩15分かかるのに、5分って書いてあった。この会社が言う事はもしかしたら嘘が多いのかも』と辞退されたりしたら困りますよね」と言って、15分と正直に書くことを拙宅し、納得をいただいておりました。

インテグリティーをどう育むかはとても難しい問題で、何が正解かわかりません。しかし、"目先ではなく、先の未来まで見てそれが益に繋がるのかを考えさせること" が、一つの解なのかも知れないと思いました。

先程のリクルートの求人媒体の例で言えば、嘘の情報が掲載される・怪しい会社が掲載される→リクルートの求人情報誌は良くないと噂になる→読者が離れる→お客様の広告を見る人が減る→お客様の採用がうまくいかない。→お客様に不利益になる。

私は、そのような教育を受け、営業マンだけれども、同時に審査マンであることを意識していました。大袈裟にいえば、そこにプライドを持っておりました。そして、先程の悪循環をお客様にも説明し、メンバーにも教えていました。

もう一つ、もっと大事なことに気づきました。

私は(私たち)は、自分達のやっている仕事の意味や意義を信じていました。

一部の人しか知らない情報。しかも正確で、かつ、たくさんの情報を世の中に提供し、人々の選択肢を増やすこと。それによって新しい未来を、可能性を提供すること。そして、世の中に新しい価値観や文化を作っている仕事をしていると。

少し大袈裟に聞こえるかもしれませんが、例えば、私が新卒で入社した頃は、転職に市民権はありませんでした。
だってバブル崩壊前の高度成長期です。
会社に入って、一つの会社で勤め上げる=終身雇用されるが当たり前の世の中だったので。

"転職するのは挫折した人間だ" と言う風潮の中で、"転職してキャリアアップする生き方もあるよ!合わない会社にしがみつくよりもっと自分が自分らしく輝ける場所を見つけるべき!" を訴え続け、堂々と転職出来る世の中を作って来た!と言うプライドを待っています。

インテグリティーを育むことは、自分たちの仕事の意味や意義をどのくらい理解して、そこにプライドを持てているか?に繋がる。そして、それを伝えたり、そういう人や仕事を共有、賞賛する仕組みやシステムがあるかないかが大きいではないかと思いました。

あなたは、あなたの仕事の意義や意味を理解していますか?実感してますか?
そして、それをメンバーに熱く語っていますか?おっと、必ずしも熱くある必要はありませんが、それをメンバーに伝える努力をしていますか?
メンバーにそれは伝わっていますか??

今日は小難しい話になってしまいました。

今日も最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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