yana

ある日のこと。過ぎた日のこと。日々のあれこれを綴ります。

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最近の記事

家事にそんな楽しみ方、あるんだね…という発見

洗剤をなぜそんなに変えたがるのか? 結婚3年目の夫に対して、ああこの人は自分とは違うんだなあと日々思うところはあるが、家事に関していえば、まずそれである。 私には理解できないのだが、なぜか、洗剤の新商品をとにかく買って試してみたい、という欲求が夫にはあるらしい。 食器洗い洗剤はもちろん、食洗機用、洗濯用、排水口用、お風呂洗い用、トイレ掃除用…… 世の中の、洗剤と名のつくものには全般的に興味があるようだ。 たまたまCMで見て、なんか今のより良さそうだから〜、とか、いつもの

    • ほろ大人

      数日前、「揚げぎんなん」という渋いおつまみ系スナックを近所のスーパーで見つけ、気まぐれに買った。家で早速ひと粒食べてみると、カリッとした食感で穏やかな塩味。「なんだ、あんまり味しないな…?」と食べ終わりかけた瞬間、じわじわと苦味が口に広がった。ポテトチップのフレーバーでは出せない、野生の苦味。 「お〜お、ニガ美味しい!」と、その、ほろ苦のうまさに感動した。 そういえば、私はほろ苦い味が割と好きだ。 ゴーヤ、ピーマン、春菊、うど、菜の花…。以前はそれほど美味しいとは感じなかっ

      • 奇跡的に成長しない自分

        毎日が平凡に過ぎていく。 このまま年をただ重ねて、成長もなく、むしろ衰えて老いていくだけ…。 ふと、そんな気がすると、何か新しいことを始めなくてはと急に考える。 かつて手を出した「新しいこと」は、英会話に始まり、イタリア語、ジム通い、フラワーアレンジメント、かご編み、ビーズ刺繍、ステンドグラス体験、キックボクシング、演劇体験、版画などなど。 そういえば、カポエイラというのもやったことがある。 ブラジルのアクロバティックなダンスみたいな格闘技だ。 1日体験のみだったけど、

        • 庭仕事とジョビ子

          うちにはささやかな庭があって、そこに夫が植えた果樹がいくつか育っている。 もともと夫が一人で暮らしていた家に後から住んだ私は、庭のレイアウトに最初から関わることはできなかった。 私が何か新しく大きめの木を植えたりできるほど広くはない。 そこで、果樹の下に少し余白がある土の部分に目をつけた。ここに、小さな花の苗やハーブを植えてみたりして、さらに足りなければ鉢植えを増やし、徐々に陣地を広げていく作戦を密かに実行し始めた。 そして、目的を果たすためには、剥き出しの土に生える雑草

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          セキセイインコ愛

          あらゆる生き物のなかで最も愛くるしいと私が思うのは、セキセイインコだ。 美しい羽色やつぶらな瞳、小首を傾げるような仕草や愛嬌ある鳴き声。全てが愛らしくて、セキセイインコと書いてラブリーと読むことになりましたと言われても納得する。 初めての出会いは小学校高学年の頃。親戚から譲ってもらった、黄色に黒い模様のあるメスのセキセイだった。羽を膨らませるとフクッとしたフォルムが可愛かった。昭和漫才コンビ今いくよくるよのぽっちゃりした方の名前からくるよちゃんと名付けて(当時でも小学生とし

          セキセイインコ愛

          海に行かなくちゃ病

          海の近くに暮らすようになって1年半以上が経った。 都心まで電車で2時間近くかかる小さな街だ。夜は9時を過ぎればあたりが真っ暗になる。 引っ越す前は都心に一人で住んでいた。徒歩1分の距離にケンタッキーがあり、コンビニがあり、カフェもご飯屋もあった。駅で3分も待てば山手線がすっ飛んできた。隣駅には大型デパート、家電量販店や劇場があった。車がなくても1日のうちに買い物も娯楽も食べ物も望むがまま、(お金に限りはあっても)いくらでも選択肢があった。職場は家から近く、仲のいい友人たちも

          海に行かなくちゃ病

          脳内会議は薄緑色の部屋で

          「脳内会議」という表現がある。 たとえばAかBかの選択肢で迷った時、Aのメリットを主張する自分とBのメリットを主張するもう1人の自分とが頭の中で議論する、という漫画やドラマでよくある思考の擬人化だ。 現実においては、もちろんアニメ的なキャラクターが登場するわけでなく、頭の中でああでもない、こうでもないと考えが堂々巡りする体験のことを「今、脳内会議してたわ〜」とライトな感じで言うのだろう。 しかし、変な話、わたしは自分の脳内会議が「見えた」ことがある。 それは今年2月のあ

          脳内会議は薄緑色の部屋で

          会社に着ていく服がわからない

          仕事のほとんどがリモートワークになって4年目。仕事自体はネット環境さえあれば作業できるし、今のところ、会社から「出社を増やすように」というお達しもない。そんな中、海の近くへ引っ越したので都心の会社からはだいぶ遠くなってしまった。でも時々は出社する。 そんな出社日の朝に、わたしはちょっとしたパニックになることが増えた。 「着ていく服がない」のだ。 クローゼットに服はある、もちろん。ブラウスもパンツも。なんならジャケットも。普通に通勤していた時にも、多少服選びに迷うことはあっ

          会社に着ていく服がわからない

          海とわたし

          小学生のとき。国語の教科書に「はまべのいす」というお話が載っていた。 浜辺にポツンと置かれた白い椅子に朝、昼、晩といろんな人たちが腰掛けたり、周りで遊んだりして通り過ぎていく。そんな何気ない風景が描かれた物語に、海のある風景ってなんかいいなあ、と子どもながらに感じた。わたしは生まれも育ちも海無し県のベッドタウンだったから、遠く憧れの風景だ。そして母に「海を見に行きたい」と頼んだ。春だったから、泳ぎに行くのではなく「ただ見に行く」だけに鎌倉の海に連れて行ってもらった。まったりと

          海とわたし