【詩】Larus canus

カモメの鳴き声で思い出す

あの頃の僕は

日々をなんとなくなく生きていた

見返したいという気持ちは

持っていたはずなんだけど

いつしか暗い海へ沈んでいった

それでもまだ

こうして生きている

どうやって呼吸していたのかも

憶えていないけれど

こうして生きている

久しぶりに聞こえた

カモメの鳴き声

もうすぐ暗闇が明けることを信じ

冷たい水に浮かんでいよう

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