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カナダと日本の履歴書の違い。写真と性別欄は無くしていいと思う。

こんにちは😊
今回は「履歴書」です。

年始にNHKの”Cool Japan News”という番組を、たまたま見ました。(お金はかかりますが、契約すれば、カナダでも日本のテレビが少し見れます🙆‍♀️)

日本在住の海外から来た人達が、日本社会や文化について色々話し合う番組でした。出演者の人種は白人、黒人、アジア人と様々。出身国もアジア、ヨーロッパ、北アメリカ、中東、アフリカ圏、など様々でした。

その中で議論されていたものの一つに、「履歴書」がありました。国によって、履歴書のあり方は様々で、少し驚きました。しかし、よくよく考えてみれば、私もカナダで履歴書を作った経験がありました。笑

どちらが良い、悪い、などではなく、国外の履歴書を通して、企業にも就職活動をしている方にもwin-winな形に進化すればいいなぁと思います。

カナダの履歴書、参考にして頂ければ幸いです😊


履歴書の「枠」がない、手書きじゃない

100均などで売っている、定番の日本の履歴書。私はカナダでも同じようなものが売っていると思っていました。笑

100均はありますが、履歴書は売っていません。私はたまたまホストファミリーと住んでいたので、とても運が良かったです。ホストファミリーから履歴書の書き方を学びました。

必要なものは、まずパソコンです。そしてワード。Googleで探せば履歴書のテンプレートは出てきますが、使うか使わないかは自由です。どう書くかは自由。いわば、白紙です。笑

枠ありと、枠なし。手書きとパソコン。
皆さんはどっちが書きやすいですか?

個人的には、「パソコンで気に入ったテンプレートを使う」方法が一番好きです。テンプレートがあると、どこに何を書くかがある程度定められますし、書く内容もまとまったものになる気がします。

手書きの温かみは大好きです。「字の綺麗さを見る」というものわかる気はします。しかし、パソコンで履歴書を作るのにも相当の時間と情熱が必要です。「パソコンだから楽してる」というのは、少し違うと思います。

手書きか、パソコンかは、その人やその企業の好みな気がします。


写真を載せなくていい、性別を書かなくていい。

カナダでは、「履歴書に写真を載せる」という習慣はありません。仕事やスキルと見た目は関係ない、外見で人を判断しない、という表れだと思います。

カナダにはいろんな人種がいるので、差別に繋がると言う点では敏感なのかもしれません。

個人的には、履歴書に写真は要らないんじゃないかなぁと思います。まず、証明写真を撮るのが面倒です。笑
それに写真があることで、差別につながり兼ねません。


カナダの履歴書には、性別を書くところもないです。(そもそも日本の履歴書のように枠がないので…)googleでカナダの履歴書のテンプレートを色々見てみましたが、「性別」の枠があるテンプレートはほとんどなかったです。

これも、性差別に敏感なことが表れたのかなぁと思います。仕事をするのに、女性も男性も、その他も関係ない。

日本だと、事務職は女性、研究者は男性、などという先入観がまだどこかに残ってそうですが、これからの時代は変わっていく気がします。(というか、変えなければならないと思います。)

個人的には、履歴書に性別を書く枠は無くなった方がいいと思います。そうすることにより、社会の性差別が少しでも少なくなれば嬉しいですし、LGBTQの方も生きやすい社会へつながる気がします。


日本の履歴書にないもの、その1: サマリー

私がカナダで履歴書を作る際に一番ビックリしたのが、このサマリーです。(他にもprofile = プロファイル、人物紹介、や objective = この仕事に応募した目的、というものもあります。)

サマリーというのは、summary = 要約です。「私ってこんな人間ですよ〜、こんなスキルや経験がありますよ〜」というのを要約します。私はここを書くのに、とても時間がかかりました…

「あなたを5行で要約してください」と言われているような感じで… 無茶振り〜!って正直思いました。笑 ホストファミリーからは「周りに ”私ってどんな人?”って聞くといいよ」と言われたので、周りの意見を参考にしながら書きました。

※ちなみに、サマリーやプロファイルは、書いても書かなくてもどっちでも良いそうです。書いた方がいいという人もいれば、書かなくてもいいという人もいます。応募する仕事や履歴書の書き方によって、変える人もいるそうです。


今から考えると、サマリーやプロファイルが取り入れられた理由は、英語の特性や、こちらの文化もあるのかなぁと思います。英語には、性格を表す形容詞が日本語よりたくさんあります。つまり、自分の性格を単語で表しやすい言語です。

また、カナダではあまり謙遜の文化がありません。褒められたら素直に受け取り、「ありがとう」というのが礼儀です。履歴書にもそれが現れてる気がします。謙遜の文化があまりないからこそ、サマリーに「私はこうです。」とはっきり書けるのかなぁと思います。

例えばですが、日本での就職活動の時、履歴書に、自分で「私はとても愛嬌のある人です。」などとは、とても書けませんでした。笑
しかし英語でならよく見かけます。英語でなら「私はとても愛嬌のある人です。」などと堂々と自分を褒める文を書ける気がします。笑


日本語の特性と、謙遜の文化を考えると、サマリーを日本の履歴書に取り入れるのは少し難しい気がします… エントリーシートなどで、「自分を要約してください」というのを見たことはありますが、私は「〜だと言われます。」を大量に使いました。笑


日本の履歴書にないもの、その2: レファレンス

レファレンスも、カナダの履歴書を作る際にビックリしたものの一つです。

レファレンスとは、reference = 参照、参考などという意味です。「参考として、この方の意見をどうぞ。」という意味で、履歴書に何人かの名前と連絡先、そして関係性を書きます。つまり、あなたを推薦してくれる人です。

通常、履歴書のレファレンスに第三者の名前を載せる時、その第三者に許可を取ります。相手が「いいよ、推薦するよ」と言った場合のみ、その方のお名前と連絡先を自分の履歴書に載せることができます。

まず、履歴書を出した先の方(企業や人事)が、あなたに興味を持つとします。その企業や人事は、あなたの履歴書のレファレンスを確認します。そして、レファレンスにある連絡先(あなたを推薦してくれる人)に連絡が行く仕組みです。

企業や人事は、あなたを推薦してくれる人に「この人ってどんな人?一緒に働いていて、どうだった?」など、あなたの仕事や勤務態度などについての質問をいくつかします。

レファレンスがないと、人脈がない人、人とうまくやっていけない人とみなされて、採用されないこともあるそうです。

また、「推薦してくれる人」と書きましたが、推薦してくれないケースもあります。レファレンスは通常、自分の仕事の上司や同僚だったり、大学の教授だったりします。身内や友達は基本的にNGです。

これはほんの一例ですが、仕事をサボりがちな看護師さんが転職した話を聞いたことがあります。その看護師さんは、転職する際、履歴書に上司の連絡先をレファレンスに書きました。

彼女に興味を持った病院が、レファレンスにある、その上司に連絡を取りました。その上司は、ありのままの彼女の勤務態度を伝えました。結果、採用には至らなかったそうです。


レファレンスの良いところと、悪いところ

就職活動をしている方にとって、レファレンスの良いところは、仕事を通して人脈を作ることができれば、推薦してくれる人は現れるというところです。

私の場合、カナダに人脈はありませんでした。まずは学校に行くことで友達を作ろうと思いました。TESLという、カナダで英語を教える資格みたいなものを取るために学校へ行きました。

そこで簡単な教育実習があり、私を担当してくださった先生が、後に私のレファレンスになってくださりました。私はありのまま、手探りで教育実習をしていただけでしたが、推薦していただけました。

他にも、移民や難民の方に英語を教えるボランティアで人脈を作りました。と言っても、特に目立ったことをした訳ではありません。ボランティアに応募して、担当者から「このクラスをお願いします。」と言われ、そのクラスの先生の手助けをしただけです。

その先生が仕事を紹介してくださり、後に私のレファレンスにもなってくださりました。この先生の推薦もあり、仕事が貰えたんだと思います。

私の場合、とても自然な流れで、レファレンスになってくれる方が見つかりました。ボランティアやインターンで経験を積んでから仕事を得るというのは、私にとっても自信や安心材料となりました。


レファレンスを取り入れると、企業や人事の方のお仕事は増えるかもしれませんが、採用候補の方の人となりや勤務態度を知るには良い手かもしれません。

その方の印象だけで判断するのではなく、第三者からの視点だったり、その方をよく知っている人からの言葉は有力な判断材料になると思います。


逆にレファレンスの悪いところは、悪用されかねないという点です。

自分の履歴書のレファレンスの方々(仕事の上司や同僚、または学校の教授など)と、良い関係を築けていれば問題ないです。しかし、なんらかの理由で、良い関係を築けていなかった場合は、マイナスの印象が採用先に伝わることになります。

また、イジメや差別があった場合、それが採用に影響するかもしれません。嫉妬や執着心などから、あなたに関しての根も葉もない情報を採用先に伝える可能性もあるます。信憑性はそのレファレンスの方次第になります。

ここまで、レファレンスについて考えられることを書いてみました。日本の履歴書に、レファレンスを取り入れることは、どうでしょうか?

「良いアイデアだ」という方もいれば、「あまり賛成できない」という方もいると思います。皆さんの意見を是非聞きたいです😊


まとめ

今回は履歴書を掘り下げてみました。履歴書のあり方がいい方向に変わり、最終的に就職活動のあり方も変われば嬉しいなぁと思います。

私は、日本で就職活動をしたとき、100社以上から不採用を受けました。すっかり自信を失くして、落ち込みました。笑 しかし、カナダではほとんど就職活動をせずに職に就けました。

初めてカナダで働くとき、社会や働くことに対する恐怖心は、不思議となかったです。ライフワークバランスをとても重視している国なので、楽しく働く人を多く見たからかもしれません。また、ボランティアで自信をつけたのも大きかった気がします。

日本とカナダの仕事を通して感じたこと。それは、日本の社会や働くことに対するイメージを変えることは、本当に重要ということです。

社会に出てみれば、日本の社会の良いところも沢山あるのに、ブラック企業や、過労死、会社でのいじめや差別などの話を聞くだけで、社会全体や、働くことに対するイメージが悪くなります…

実際、私は日本での就職活動の時に、ブラック企業の情報や過労死のニュースなどを見て、社会に出るのが怖くなりました。「働くことが楽しそう」より、怖さが勝ちました。

これから就職活動する方が、働くことって楽しそう!ワクワクするなぁ〜!と感じれるような社会に変えていきたいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


Strive not to be a success, 
but rather to be of value.
– Albert Einstein

成功のためではなく、
価値のある人間になるために努力せよ。
- アルバート•アインシュタイン

誰かにとって価値のある人間になるには、仕事だけではなく、自分の人生や家族を大切に😊 まずは自分を愛する努力からですね… (ときに、これが一番大変で難しいですが。笑)



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