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ACL再腱手術からの競技復帰 1

(無料ポストです。)

ACLの損傷から
再建手術を行う、
これは基本的に1シーズンは
かかります。

そして、一番気を付けて欲しいのが
早期復帰は目指さなくていい!
という事です。誰もそんな事望んでません。

一番選手と指導者達が望んでいるのは
”安全で、怪我の前以上の
パフォーマンスレベルで復帰する”
という事です。

もちろんプロスポーツでは
それらしいことをいう人は
この世の中に沢山います。
やれ年俸が、やれ契約が、
つまり、プロとしての
経済的損失ですね。

ですが、一番大事なのは
経済的損失ではなく
選手達の健康です。

更に言えば、早期復帰は
例外を除き基本的には
中途半端競技復帰です。

中途半端な競技復帰で
彼らの商品価値が
上がるのでしょうか?
上がるわけないやろ!

商品価値が下がって
一番困るのは
選手当人やろ!

特にサポートスタッフ達中には
自分の価値を証明したい
自分がどれだけ有効か証明したい
つまり、エゴに駆られて
早いだけの早期復帰をしようとします。

こういう人がいるから
競技復帰が失敗するんです。

今回からACLの
再建手術前後から
競技復帰に関して
先ずはざっくりと
書いていけたらなと思います。

Disclaimar1:
これに沿えば必ず成功する
というものではありません。
必ずサポートスタッフの人は
目の前の選手達を自分で評価と
測定を行い責任をもって
競技復帰に携わりましょう。

Disclaimar2:
選手の人たちはメディカルなどの
専門家の話をよく聞きましょう。
甘い言葉に騙されず、
自分が納得できるまで
セカンド・サードオピニオンを
受けましょう。

今回はMelcourne 2.0を元に
書いていきます。
2024年現在私はACL再建手術を
受ける選手の競技復帰には
これを参考にしています。

https://www.melbourneaclguide.com/docs/ACL_Guide.pdf


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前十字靭帯(ACL)再建術後のスポーツ復帰における包括的基準:最新の研究とACLリハビリテーションガイド2.0からの洞察


はじめに:


前十字靭帯(ACL)再建術後の
スポーツへの復帰は、
アスリートにとって重要な
マイルストーンです。

しかし、厳しい現実として

ACL損傷をした選手の内、
50%未満が(約二人に一人)
手術前のスポーツ参加レベルで
復帰
することができ、

再損傷の頻度は最高で31%
(約三人に一人)
に達します。

安全にかつ、受傷前以上のレベルで
競技復帰するための詳細な基準を
Melbourne2.0と最近の研究から
書いていきます。

1. 筋力と機能テスト:


スポーツへの復帰過程で重要なのは、
徹底した筋力と機能テストです。
これには、筋力、モーターコントロール、
プライオメトリック能力、
歩行分析の評価などが含まれます。

例えば、
大腿四頭筋の1-RM筋力評価、
片脚スクワット
高速トレッドミル歩行時の
歩行分析が重要です。

2. スポーツ復帰に関する評価


スポーツ復帰を判断するテストには、
機能テストのバッテリーが含まれます。
最も一般的なのは
4つのホップテスト
前方・横方向へのホッピング
などの評価が含まれます。

アスリートはこれらのテストを
全力で代償運動なしで行い、
自分の能力に完全な
自信を持つ必要があります。

3. 基準・Criteriaに基づくリハビリテーションプロトコル:


競技復帰の基準/Criteriaは、
下半身の(&上半身の)筋力、
Neuromuscular Control/神経と筋肉の繋がり、
アスリートとしてのタスクマスタリー、
手術後からの経過時間を
考慮した基準に基づくもの
でなければなりません。

従来のタイムライン”だけ”に
焦点を当てることから離れ

スポーツ参加への準備状態を
評価するための
客観的な評価を含むことです。

4. スポーツへの復帰の時間枠:


スポーツへの復帰のタイムライン、
基本的に手術後10.6ヶ月
クリアランスを
得るのが平均です。

ですがこれはやるべきことを
全てやっていることが前提です

この期間は、心身の完全な回復と
スポーツ再開の準備が整い、
再損傷のリスクが高まらないように
するために不可欠な時間です。

必要であれば10か月以上
取りましょう。

5. 再損傷率の削減:

自分の感覚ではなく
科学や医療の結果に基づく
基準に従うことで、

再損傷率や再手術率を大幅に
低下させることができます。

6. 心理的準備:


TSK-11などのツールで測定される
心理的準備は重要です。
再受傷の恐怖が少なく、
自分の復帰プロセスに確信が
高いアスリートは、
再損傷のリスクが低く、
活動レベルも高くなる可能性が高いです。

7. 左右の大腿四頭筋力の対称性:


スポーツ復帰時に大腿四頭筋が持つ
筋力が対称性(Symmetry)、つまり
同じぐらいの筋力を達成することが重要です。

スポーツ復帰時に
大きな非対称性があると、
機能的パフォーマンスが
悪くなることが関連しています。
目標は、負傷した脚と
負傷していない脚の筋力差を
10%未満にすることです。

8. リハビリテーションとトレーニングの協力:


理学療法士、アスレチックトレーナー、
その他の医療専門家との協力は、
スポーツへの成功した復帰の鍵です。
この協力的なアプローチは、
回復の物理的および
心理的側面の両方を対処する
包括的なリハビリプロセスを保証します。


結論:


前十字靭帯再建術後の
スポーツへの復帰は、
複雑なプロセスです。

物理的、機能的、心理的な準備を
含む包括的で基準に
基づくプランに従うことで、

アスリートは手術前の
スポーツ参加レベルに
戻るだけでなく、

再損傷のリスクを
大幅に減らすことができます。
これらの基準の統合は、
より個人化さた効果的な
リハビリテーションを保証し、

最終的には
より安全で確信を持って
スポーツに復帰することを
可能にします。


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