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手足を十分に動かせない私が、アスリートの「身体感覚」を一緒に味わうと?

身体感覚を使って競技力や本番発揮力を上げる


フィールド・フローさんの講座で学んだ

身体感覚を使う

というのは、

実際のスポーツのあるプレーの場面を切り取り

その場面をエアで再現するというものです。

その場面をイメージしやすいように

いつ、どこで、どんなシチュエーションの場面だったのか

クライアントに思い出していただきます。

もちろん、試合で使う用具やそれに代わるものがあったり

対戦相手役として誰か必要であれば立たせたりしても全然オッケーです。

その場にある資源を最大限活用する

リソースフル

に行います。

よりイメージを膨らませて臨場感を持たせるための「五感」、「VAK」

身体感覚を使ってイメージをするとき、より臨場感を持たせることで

その場に近い感覚を持つことができます。

臨場感には「VAK」という手法があります。

V: 見えるもの(視覚) 何が見えるか どのように見えるか
A: 聞こえるもの(聴覚) 何が聞こえるか どのように聞こえるか
K: 感じるもの(体感覚) 何を感じているか どのように感じるか


V: 見えるもの(視覚)

その場で見える人、もの、景色など
例えばゴルフだと

ショートホール上のティーショット

ピンを見つけ、周辺視野でグリーン横に森が見える

ギャラリーや一緒に回っている選手はまったく目に入らない

グリーンの斜面など、ボールの軌道を確認する

ティーを刺し、ボールを乗せる

というようにクライアントが見ている景色を一緒に味わいます。

A: 聞こえるもの(聴覚)

どんな言葉をかけられているか?

周囲から何か音はしているか?

など

例えば、ティーショット時

風の音

クラブを振り上げたあとクラブにボールを当てる音

ボールが風を切る音

ギャラリーからの声援・拍手

一緒にホールを回っている選手の声

などのようなものです。

K: 感じるもの(体感覚)

身体のどこに意識を向けるか、

身体のどこに力が入っているのか

など

例えば、ティーショットの時、

クラブの握り方

ボールの感触

ふり上げてて打つ時の肘から手首までを伸ばす感覚

などのようなものです。

手足が動かせない私が、クライアントの「身体感覚」を一緒に味わうと?

コーチが関わるとき、アスリートと一緒に感覚を味わうために

コーチがアスリートと同じ動きをすることがよくあります。

コーチとしてアスリートに関わるうえで同じ動きをすることで

それがコーチ自身の刺激となって

このあとの問いかけのインスピレーションが

湧いてくるかもしれないからです。

さて、電動車椅子に乗り、人工呼吸器をつけている私は?

難病で普通の方よりも体の残存機能が少ない私は?

「できないかも・・・」

それが、はじめの正直な感想でした。

でも、私はあきらめるのが嫌いです。

だから、わずかな残存機能でその人と同じ動きができないまでも

自分のできる動きで

その人を感じようと努めてみました。

すると、面白いことが起きました。

それまであった自分の中にあった感覚とは異なる感覚が生まれたのです。

まるで翼がない人間が、鳥の動きをまねて、

翼があるような感覚を持ったような感じです。

講座では

同期生のゴルフのあるプレーを再現しました。

具体的に言うと、

ショートホールのティーショットの後、

グリーンにボールが乗って、

パターでカップを狙って打っている場面です。

私は歩いてた時代にゴルフもどきみたいなものは

やったことはありますが

ゴルフクラブを持ったり、使った経験はありません。

クラブを振り上げて打つシーンで

私は残っている腕、ひじ、手首に意識を向けて

2,3㎜でしたがわずかな動きだけ

その方の感覚に近づけることができました。

実際の場面


実際の場面

この他に同期生のスキーのプレーも再現しました。


実際の場面

これらの感覚は私の中では感じることができない感覚です。

私の中で動きのイメージが増えることは良いことで

残存機能を維持できる感覚や、可動域が増えたような感覚があります。

研究したら面白そうだなあと感じた体験でした。


手足を十分に動かせない私でもコーチングはできる!


これが、

フィールド・フローさんが教えてくれた一番の学びです。

※写真は許可をいただいております。


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