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「本店 設立計画(案)」

書籍が売れない、書店が減っていく、という話を聞いて久しいです。その一方で、書店のない地方などで、本の買える店を求める人もそれなりにいると言われています。急速に増えている「シェア型書店」や書店経営の全てを公開している「透明書店」など、新しい本屋の姿を求める動きも多く見られます。

 それでも、出版、取次、新刊書店、各々が問題を抱えながら、必死でもがいている状況に変化はないように見受けられます。

 今年の夏に向けて、開店を目指している「本店(ほんてん)」は、これら川上から川下までの問題を網羅して解決を目指しています。

 「本」を漢和辞典でひくと、およそ次のような意味があるといいます。「書物」「草木の根」「かなめ」「物事の初め」

 本店は、書物を売る店で、ここから知の根を這わせていき、この土地のかなめになるような場を目指し、新しい本屋の形を模索し始めていきます。

・どんな店

本気で本を売りたい人のための「シェア型書店」です。従来のような小さな函ではなく、6段、一本の本棚をシェアしていただきます。月額15000円、売り上げの10%をいただきます。半本7500円と二つのコースを設けます。

出版社は直販の場所として、自社の新刊のほか、取次から帰ってきた本を古書として販売できます。

作家、編集者、ライターなどは、自著やご自身が編集した本。本をつくまでの資料本などを物語のように棚に並べることで、その作品の背景も見てもらうことができます。

将来本屋になりたい方は、家賃15000円、単行本でおよそ180冊の書店を始める、という意識で店を運営してください。

本屋になることを楽しむ場ではなく、あくまで本を本気で売っていく、そういう場が本店です。

また、イベントを開催することもできます。トークショー、読書会、講座など、イベントと組み合わせて、自社とご自分のファンをつくっていきませんか。仮に100人のファンが出来れば、刊行すれば買ってくれる顧客が100人いる、ということになります。固定客が重要なのは、飲食店に限りません。確実なファンを作る場としてもお使いください。

他のシェア型書店と比較し、棚貸しの料金を低く設定しました。利益率を上げる、というのが、出版社の今後の生き残り策かと思います。

経費を削減するために、店番は参加する方々の持ち回りになります。負担、という考え方もありますが、自社や自著の反応を直接探る時間、と捉えてはいかがでしょうか。事前に店番を告知することで、直接感想を聞けるかもしれません。映画館などで、俳優さんがチケットのもぎりの仕事をし、来館の動機づくりをしています。本店の店番も同じような意味で考えてはいかがでしょうか。

・対象

出版社、作家、ライター、編集者、本屋を開きたい人

昨年、本の長屋というシェア型書店を開店しました。考えるのと、やってみたのでは、天と地ほどの差がありました。動いてみてわかること、動かないとわからないこと、それがあんなにあるとは。上記の物は、あくまでも頭のなかの(案)でしかありません。いっしょに考え、立ち上げてくれる方々を募集します。まずは勉強会から始めましょう。 cocktailbooks@live.jp メールをください。

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