今はそういう時代じゃない、について
テレビなどで何か差別的と思われる発言などがあった時に、
「今はそういう時代じゃないから」
といった言い方で制する場面を最近見かけます。
差別的な発言をやめるように言うのは大切なことです。
ただ、この
「今はそういう時代じゃないから」
や、
「もうそういうことは許されないから」
という発言を聞くと、心の中に小さな炎が上がるのです。
そういう時代なら言っても良いと思っているのか?
世間に許されれば、言っても構わないと思っているのか?
という炎です。
もしも今後、「そういう時代」になったら、あってはならないことですが、差別を認める時代になったら、今度は差別に怒りや悲しみを表す人に向かって、「今はそういう時代だから」と言い出すのではないか、それが当然だと思っているのではないか、という疑念です。
自分の頭で考え、自分の心で感じて、それは言ってはいけないと思う人は、「今はそういう時代ではないから」といった言い方はしません。
「そういう言い方は良くない」
「そんなことを言ってはいけない」
「その考えは間違っていると思う」
と、発言の責任を自分で取る言い方をします。
世間や時代に自分の発言の責任を押し付けるような言い方はしません。
もしかしたら自分の言っていることは間違っているかもしれない、そう思うことは大事です。
それでも、自分で感じ、自分で考え、自分の言葉で発言し、その責任を自分でとる、その覚悟を、持つべきなのではないか。
世の中に対して発言力を持っている人は、特に。
大晦日から新年にかけて、ぼんやりとテレビを観ながら、そんなことを思ってしまいました。
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