<はじめに>

今回はハンガリーのアンティークコインのご紹介です。
ハンガリーと聞いてピンとくる方も多くないかもしれません。ですが、アンティークコイン業界ではコインファンが求めてやまない1枚があるのです。
名作コインには必ず素敵なヒストリーが込められています。
ハンガリーの国父として臣民に愛されたフランツ・ヨーゼフⅠ世。
彼のヒストリーと共にコインを知っていただければ幸いです。

<コインデータ>

名称:1896年 ハンガリー建国1000年記念 9ダカット金貨 リストライク
発行年:1896年(1965年リストライク)
発行国:ハンガリー
発行枚数:50枚(100枚とも)
グレード:PCGS/PR69 DCAM
同グレード鑑定枚数:10枚
市場価格:250万円～

商品ページはこちら

<コインの概要>

1896年にハンガリー建国1000年を記念して少数発行されたオリジナルコインを元に、1965年にリストライク(再鋳造)されたうちの中の1枚です。
コイン鑑定機関PCGSにてPR69 UCAMという最上級の鑑定評価がつけられています。

表面には建国1000年の時分に皇帝であったフランツ・ヨーゼフ1世の肖像が、
裏面にはキリストを抱く聖母マリアがハンガリーの国章の上に描かれています。

本品と同デザインのオリジナルコインはオークション人気も非常に高く、中々お目に掛かれません。
リストライクである本品もわずか50という発行枚数の少なさから、年々入手し難くなってきています。

オリジナルコインは市場に出てくれば今や1000万円も超え得る品であり、リストライクの本品もオークションに現れた際に200を超える入札が行われた実績があります。

資産保全用に所有しておき、再現金化に活用することも可能な1枚となっております。
もちろん、金特有の上品な輝きが楽しめるコインですので、コレクション用にお手元に置いていただくのを是非お薦めしたい1枚でもあります。

商品ページはこちら

<ハンガリーの”国父”フランツ・ヨーゼフⅠ世>

表面のモチーフになっているフランツ・ヨーゼフ1世は68年に及ぶ長い在位と、温和で忍耐強い人柄からオーストリア・ハンガリー二重帝国の「国父」「不死鳥」とも讃えられた皇帝でした。

欧州諸国との戦争や第一次世界大戦という動乱の世にあってなお、帝国内の町には彼の肖像画が飾られ続けていたといいます。
フランツ・ヨーゼフ1世治世のハンガリーは戦争に負け続け、彼自身、家族である皇太子・皇后にも先立たれたという、個人としては不幸な人物であったかもしれません。

ですが、その中においてなおも国民からの求心力を失わず、複数民族から成るハンガリー帝国内全ての国民に愛されたとすら評されます。
これはひとえに彼個人の人徳ゆえでしょう。

今なおウィーンをはじめとする旧帝国領土では、彼の肖像画をあしらった品々が見かけられます。
死してなお臣民の心を掴んで離さないフランツ・ヨーゼフ1世が描かれた希少なコイン。
多くの人々が自身の手元に置いておきたいと思うのも納得です。

ホームページでもたくさんのコインをご紹介しております。是非ご覧ください！

　　　　　　　 Franz Joseph Karl von Habsburg-Lothringen.

　　　　　　　　　　　　　(Franz Joseph I.)