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お金について


最近お金について考えていたことがあるので、自分の思いを思い切ってこの機会に書いてみることにした。

少し前の自分というのは、お金に執着していたと思う。
自分の功績は会社に大きな貢献をしているのに、どうしてお給料はあの人より安いのだろうか、とか本気で考えていた。なせかというと、それは自分自身が自分の価値を外からの評価、それもその時のお給料という物差しに委ねていたからだと思う。

その当時の職場から離れて、俯瞰して物事をじっくりと考えることができた。そして、過去も振り返ることで、お金の金額が人の価値ではないということを深く考えることになる。

私は20代後半まで地方の実家で暮らしており、当時のお給料は直近のお給料の半分以下だった。今の家賃光熱費の三分の一以下で実家に住まわせてもらい、しかも毎日おいしい食事を出してもらっていた。そのおかげで、ためたお金で20代で2回語学留学へ行き、2週間のヨーロッパ旅行、2週間のフィリピン旅行にも出かけている。これは親に生活の面倒をたくさん見てもらっていたからできたことである。

ヨーロッパ旅行でのメインの目的は友人と会うこと、そして、歴史文化や自然に触れることだった。3年ぶりに連絡を取ったドイツとスイスの友人は、快く宿を提供してくれ、食事をご馳走してくれ、たくさん観光にも連れて行ってくれた。一人で宿泊する時はほとんどユースホステルに泊まり、移動はローカルバスや電車の乗り放題パスを使った。できるだけお金をかけずに旅したその旅行の目的は達成され、出発前、出発後、そして10年以上たった今でも思い出すだけで幸せな気持ちになる。

フィリピン旅行では、現地の同僚に食事や移動・観光の面倒をみてもらっている。同僚たちは電話でよくいつフィリピンに来るの?と言ってくれていたけど、実際にプライベートで訪問した人は初めてだったらしく、歓迎してくれて、色々なところに連れて行ってくれ、たくさん食べさせてくれた。そして何より実際に現地を訪問してプライベートの話も仕事の話もすることがすごく楽しく、そしてその後の関係も良好になり、仕事もよりスムーズに、そしてより楽しくなったのである。おそらく初めてのフィリピン訪問が出張で商談であったら、少し結果は違っていたと思う。

旅行だけではない。今のように一人で食事に行くことはないので、地元の友達や職場の同僚との食事会やお買い物は毎回特別感を感じ、楽しいものだったのである。

20代で実家にいた頃の自分は、親や友人、同僚や職場に甘えながら、感謝しながらやっていて、今よりとても安いお給料であったけども、そんなことはあまり気にせず毎日楽しく働き、そしてそれで周りの人もハッピだったと思う。それはその後増えたお給料とは比較にならないほど幸せだった。そして、それが成果として現れ、憧れの東京本社に転勤することになる。

それがいつからか仕事はやりたいことをやれていて、まったく困らないお給料をいただけてるにもかかわらず、不満を感じるようになった。収入が増えても不満は消えず、増えた分体験や物にたくさんお金をかけたけども、不満や不安は消えなかった。きっとどれだけ収入が増えても消えなかったと思う。

いつからかお給料が自分の価値だと思い込み、お金にコントロールされる生活に代わっていた。だから収入が増えると当たり前のように支出が増えていた。そして、会社に対しても同僚に対しても感謝の気持ちを忘れていた。今振り返ると、旅行だけではなく私はたくさんの経験をさせてもらっていて、それはお金を払えばできることではない。

お金はいろんなサービスや物と交換できる素敵なものではあるけども、お金が全てではないし、お金が自分の価値でもない。これからは周りの人や経験できる全ての事に感謝をし、上手にお金と付き合っていきたいと思う。



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