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東京という逃げ場

9月。末っ子が幼稚園に行き始めました。
「ぽかぽか」を見ていて気づきましたが、昼の帯番組をこうして家で見るのなんか、結婚してパートし始めるまでの数か月以来かもしれません。
2016年に最初の娘が生まれてから、もう2023年。7年もたっています。
7年間よくがんばったと、誰も言ってくれないから自分で言います。
7年間よくがんばりました。

週末、東京に一泊旅行にいってきました。
ひとりで。
これも今気づいたのですが、7年間よくがんばったと、誰かに言ってほしくて東京に行ったのかもしれません。
誰にも言われなかったけど、会えた人たちは確実にわたしを癒してくれました。

新幹線で東京駅に着いて、すぐ向かったのは吉祥寺。
高校の友人とのランチは、わたしが吉祥寺のお店を予約しました。
前にも一度訪れた、36(サブロ)に行きたかったのです。
堀道広さんのノート番号札を買いました。
ネットショッピングより、実物を前にした方がやっぱり心にグッとくるものがあります。
夫へのおみやげに時刻表のワッペンも買いました。

まだランチまで時間があったので、ジュンク堂書店吉祥寺店へ。
ジュンク堂を退職するとき、新卒時代お世話になった方々に挨拶するため訪れた以来。
知っている人がいるかなと、スタッフの緑色のエプロンについた名札をみてまわったけど、いませんでした。

高校の友人とランチ後、井の頭公園を散策してから国分寺の早春書店に向かいました。
本屋、ひらく」という本がSNSで紹介されているのを見て、そこにジュンク堂時代の同期の名前を発見。
古書店をひらいたということで、この本をそこで買おうと決めていました。
いたいた。
社員旅行とか新店準備とかでしか会う機会はなかったけど、懐かしい姿。
周辺のおすすめ本屋さんを紹介してもらって、そこをぶらぶらしつつ国分寺をあとに。

「池袋店に行ったら誰かしらいるかも」という同期の言葉を胸に、その後ジュンク堂書店池袋本店に行ってみました。
すごい。
レジに長蛇の列。
みんな本を求めて並んでいるという光景に、涙が出てしまう。
そうだったそうだった。
働いているときも、新しいお店ができたときも、こうしてお客さんがいっぱい本を読んだり手にとったりしていて、そういう空間に自分がいることが幸せだったのかもしれません。
店内もそうだけど、駅も街もすごい人だった、池袋。

夜は田町で中学の同級生たちとご飯を食べました。
ホッピーをすすめられて、ビールより飲みやすくて良い発見。
いろいろな話ができて楽しい楽しい夜。
中学のときは、ひとことふたことしか話したことなかったはず。
同じ地元で過ごした仲間というだけで、こんなに安心感があるとは。
解散してひとりになったら放心状態でした。
東京タワーが見えるかなと思ったけど、ビルが高くて見えませんでした。

こないだ東京に来たのは、2019年。
流産したあと、文具女子博で癒されようと思って、訪れた東京。
今回もひとりで東京へ来て、癒されて、家に帰りました。
東京には、ここにはないものがたくさんあります。
また何かあれば、何もなくとも、行けばいい。

「東京という逃げ場」と書いたけど、本当は「攻め場」だったかもしれません。
東京に逃げたんじゃなくて、東京に攻めに行った。
次に行く目的は、文学フリマ東京だといいな。


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