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映画“牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件”と小児科医

1960年台の台湾。当時の少年たち(これが驚くほどのギャング)の危うくて衝動的で時に突き抜けてしまう行動や大人たちの脆弱さとそれを隠すかのような抑圧的な態度に、終始不安定な感情を抱き続けた3時間57分でした。

長い、長すぎる・・。

ラストの15分くらいからドラマがぐっと濃くなって面白かったのですが、それまでは少年同士の抗争や感情のこもってないような恋愛模様が続き、「あ〜はよ終わらんかなぁ」と思ってしまいました。顔の区別がつきづらいし、名前が読めない漢字で覚えられないし、その上、学生服を着ているので誰がだれやらわからなくて、初め1時間ほどは「誰これ?」が続きました。

もう一度観ればいいんだと思いますが、よほどのコンディションでないと無理かな。物語は概ね悲劇。嫌いじゃないんですが・・。評価はかなり高いようです。

小児科医としては小四や小明たちのことについてもう少し考察した方がいいのかなと思いましたが。。。ごめんなし。

台湾の名匠エドワード・ヤンが手がけた青春群像劇。1991年の第4回東京国際映画祭で審査員特別賞を受賞し、ヤン監督の日本初公開作品として92年に劇場公開された。61年夏、14歳の少年が同い年のガールフレンドを殺害するという、台湾で初の未成年による殺人事件が起こる。不良少年同士の抗争、プレスリーに憧れる少年の夢、大陸に帰りたいと願う少年の親世代の焦りと不安を描きながら、当時の台湾の社会的・精神的背景を浮き彫りにしていく。主人公を演じるのは、当時まったくの素人だったチャン・チェン。上映時間が188分のバージョンと236分のバージョンが存在し、2016年の第29回東京国際映画祭ワールドフォーカス部門にて、デジタルリマスターされた236分のバージョンがプレミア上映。17年に同バージョンが劇場公開となる。

映画.com

少し時間が経って・・・
上の感想を書いた後、ここからの文章は時間が経ってから書いているのですが、小四と小明の二人の写真を見ると青くて悲しい気持ちになってしまいました。いいものを観せてもらったんだろうな。188分版も観てみたいな。


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