見出し画像

スキズ考察と感想2

こんにちは〜!
今回は前回の続きClé編について綴っていこうと思います!思ったより長くなりそうなので
Clé編は二つに分けたいと思います!

前回の記事


参考資料↓


Cléシリーズは本当に伏線が多くて、見るのも考察するのもとても大変ですが、本当に分かりやすく動画でまとめてくださっているのでありがたいですね、、、私はそちらの動画を見ながら自分でもMVや楽曲の参考となっている本や詩を読んだり、ティザーやイントロを見返して短くまとめているので、ぜひこの記事を読んでくださった方には動画の方を見ていただくことをオススメします!


Clé編①


1.MIROH 

まずMIROHというタイトルですが、韓国語で迷路を意味する미로(ミロ)、そしてその迷路の中で自分たちがどのような選択するかによって、その場所がHeaven(天国)にもHell(地獄)にもなりうるという意味を込めて頭文字のHを合わせた造語だそうです。
I am編ではついに自分たちのユートピアを作りあげたキッズ達でしたが、I am YOUのラストで出てきた新世界に飛び込む決意をします。

イントロでも語っていましたが、どんな場所であってもそばに居てくれる人たち(YOU)と共に新世界入っていく姿は、District9の時のように何も知らずに突き進む野性的なものではなく、より能動的で肯定的な自信と意欲が感じられます。

新世界はCITY JUNGLE(ジャングルの都市)、すなわちこの都市も迷路の一部なのです。
権力者が支配するこの世界では支配されることが当たり前だと洗脳を受けた人々しかいません。キッズ達は覆面の協力のもと、この世界で革命を起こし権力者を追いやります。
そして彼らはCITY JUNGLEの新たな権力者となるのです。
(MVでは権力者=ライオン、キッズ達=虎
のマークで表現されています。)

 


このアルバムのイントロ曲EntranceのナレーションやVictory Songのナレーションでも明言されていますが、



私は誰?今入ってきた扉は何?
(要するに鍵を使って入った扉の先がMIROH)


MIROH(迷路)に来たのは誰だ?
⇒鍵の主、Straykidsだ。サイコロを転がす。

お前たちの始まりはどこだ?
⇒僕達の始まりはDistrict9。枠を打ち破り、システムから抜け出し固定観念を超えてSTAYへと向かう。

ここに来たきっかけはなんだ?
⇒勝利の歌を聞くためだ。だから鳴らす、
Victory Songを。



 
と言うように、CITY JUNGLEにてキッズ達が成功を収めたことが分かります。
1つ目の鍵は新世界MIROHへと続く扉の鍵でしたが残りの鍵は果たして…




2.Yellow Wood

仲間がいれば何でも出来ると自信と意欲を持って突き進んできたキッズ達でしたが、今回初めての挫折を味わいます。

トレーラーではキッズ達が再びエレベーターに乗りますが、Lのボタンを押すとHellevatorの時とは違い下へと降りていきます。扉が開くとそこには権力者の姿が。革命は成功したと思われましたが、何も変わっていなかったことが分かります。

落胆するキッズ達を見守るバンチャンはポケットから取り出した2つ目の鍵を使いYWのボタンを押します。

この鍵穴の周りに書かれたBCDの文字をみると連想される言葉、

"Life is C between B and D"

つまり人生とは
生(Bath)と死(Death)の間、選択(Choice)の連続である
ということです。
 

そして、YW (Yellow Wood)とは「The road not taken」というフロストの詩の中に出てくる有名な言葉です。(収録曲の中にもRoad Not Takenという曲がありますね!)

"黄色い森(yellow wood)の中で、道が二つに分かれていた。残念ながら両方の道を進む事はできない"

と詩の冒頭で書かれているように、どちらかを選択しなければならないのです。その選択が吉と出るか凶と出るかは進んでみなければわかりません。



Side EffectsのティザーやMVの中でも黄色い木が登場しますね。

ですがこの黄色い木もアイエン以外のメンバー達には見えていないようです。
(I am YOUの時も月が見えるのはアイエンだけでした。)

そして次に注目してもらいたいのが、エレベーターを降りた時、何故かヒョンジンだけが先にバス停にいるような描写がある所です。

実はこのSide Effectsの主人公はヒョンジンだったんです。初めての挫折によって誰よりも深い後悔と恐怖を抱いていたヒョンジン、その感情こそが失敗によってもたらされた副作用だったのです。
(MVの中でもスンミンと喧嘩したり1人だけ神経質になっている描写がありましたがそれが伏線だとは思わず、なるほどなぁ!!!と感心してしまいました!)  

YWに到着したキッズ達が最初に迫られた選択はバスに乗るか乗らないかでした。

NEW WORLD行きのチケットを持ったバンチャン

ここで画面が分かれ、バスに乗った彼らと乗らなかった彼らが映し出されます。
(ここからは、
バスに乗ったキッズ達=キッズ①
乗らなかったキッズ達=キッズ②  で表します)

このバスの運転手の手を見るとフック船長のようなフックの絵が描かれています。
そして、バスにはライオンのマークが…
(ライオン=権力者)

NEW WORLDと言えば「すばらしい新世界」という本が連想されます。
実はこの本 I am NOTの世界観のテーマにもなっています。(本の舞台である新世界では人間は受精卵の段階で階級分けされ徹底的に管理・区別されています)

つまりこのバスに乗ってNEW WORLDへ向かうのは簡単ではあるけれど、その行先は権力者達に管理された世界であることが分かります。

また、選択をしたことによって1つだった世界が2つに分かれた事を表すように空には月が2つ浮かんでいます。

キッズ②は地図を辿りながら先に進んで行きますが、その様子が遠隔で映されていることからこの場所も管理下であると考えられます。


キッズ②が行き止まりの看板を無視してさらに先へと進んでいくと先程のバスが登場します。ここでまた画面は二つに分かれる事からどうやらバスに乗ってしまったもう1人の自分達(キッズ①)を救い出す事が目的のようです。


MVの最後ではヒョンジンが横たわっていますが、この事からやはりSide Effectの内容はヒョンジンの体験した副作用であることが分かります。バス停にヒョンジンが先にいるのも、ヒョンジンの思い描く"もしも"の世界に他のメンバー達が訪れたという事なのかもしれません。このヒョンジンの副作用(不安や後悔)は他のメンバー達が抱いているものでもあります。


イントロでも話していましたが何らかの選択をする時、最初は自信を持ってやっていても知らぬ間に雑念(副作用)が生じます。別の道を進んでいたら?もっと楽だったかな?そういった誰もが抱く不安を、誰にも踏まれたことの無い道を進んだキッズ②が楽な道を選んだキッズ①を救うことで克服します。



3.おまけ

Side EffectのMVで最後に出てきた鍵や冒頭のバス停で出てきた風船ですが、Chronosaurusや19のMVにも似たようなものが出てきます。

Chronosaurus
19

こちらの2つの楽曲は両方ともMIROHの収録曲なのですが二曲とも時間に対する恐怖について歌ったものです。
キッズ達は既存のシステムの中で管理されて生きる事以上に、どんなに逃げようとしても逃れることの出来ないに時間対して恐怖を抱いているのかもしれません。

バスの運転手の手に描かれたフックはフック船長を連想させますが、その敵はピーターパン。ピーターパンはネバーランドに住む永遠の子供ですがそれに対してフック船長は大人です。つまりフック船長(権力者)は永遠の子供でありたいキッズ達をバスに乗せて大人にさせるFAKE WORLDに連れていこうとする人物なのです。




いや〜そんな意味まで込められていたのかと驚きますよね…それを踏まえてMVやティザーを見返すとまた新たな発見ができてとても楽しいので良かったら見てみてください!




4.感想

I am編では画一化された世界に疑問を抱き、自分とは何なのかを追求する過程で自我が芽生えていきましたが結局 I am WHO (自分とはどんな人間なのか)に対する答えは見つからずその代わりに同じ空間や時間を共有出来る仲間(YOU)の存在に気づき、District9という自分たちのユートピアを作り上げました。
Clé編一曲目のMIROHでは自信と意欲を持って荒れ果てたCITY JUNGLEへと向かいました。本来ならばユートピアを築いた時点で彼らの旅はおしまいでもおかしくないですが、現状に満足せず更なる高みを目指して知らない世界にまた飛び込む姿には勇気がもらえますね。人間はさらに良くしていこうという気持ちがあるからこそ発展出来るのだと思います。自分も知らない自分を見つけるために挑戦し、自分とはどういった人物なのかを問い続ける。その途中で出会う仲間達によって新しい感情や新しい自分を発見していくのだと。
そして毎日大なり小なり沢山の選択をしていきますよね。その選択の数だけYellow Woodのように選ばなかった道を進んだもう一人の自分が生まれていくような気がします。
こうしていたら、ああすれば、そのような雑念は誰しもが抱くものです。だからこそ一つひとつの選択を慎重に行ったり、その副作用自体を否定するのではなく今生きているこの世界で自分がした選択がたとえ失敗だったとしても、その失敗を自分の力で克服していくことが大切なのだと思います。




ついに次回で考察についての記事は最後になりますが、楽しんでいただければ幸いです!
前回に引き続き長くなりましたが最後までお読みいただきありがとうございました!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?