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土地に愛着はあるのかなぁ

「野のユリ」という古いモノクロ映画を見た。
1963制作、シドニーポアチエ主演。
アカデミー主演男優賞、ゴールデングローブ主演男優賞と
黒人としてはじめて受賞した作品。バハマ出身、アメリカ国籍。

黒人青年のホーマー・スミスはアリゾナの砂漠を気ままに放浪していたが、車の故障で一軒家にたどり着く。
そこには東ドイツから亡命してきた5人の修道女が住んでいた。
ホーマーを見たマリア院長は、ホーマーを「神が遣わした者」と信じ込み、この砂漠の荒れ地に協会を建てるのを手伝うように頼む。
嫌々ながらも巻き込まれてしまうも、教会建設に情熱を傾ける。
といういかにも、キリスト教的なストーリー。
しかし、さすらいの青年が一つの土地に住むのは難しい。
いろいろな人たちと関わりを持ちながらも、
小さい教会が完成した日に記念のミサにも参加せず、彼は去っていく。
それまでの紆余曲折はいかにもアメリカ。

見終わって、静かに去っていくのはわかるような気がした。
公私ともに、彼のようなバイタリティは羨ましい。
ひるがえって、自分は、黙って静かにレンガを運ぶようなことが
好きに気づかされた一本でした。














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