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読書記録:20代で得た知見/F



私がこれまで避けてきた本のジャンル。
こういった類の本を一まとめに、見向きもしなかった。
なんだろう…
自己啓発本のような、でもそうではなく、うまく言えないですが、生き方指南本、のような。

高校生、大学生の時は逆に自己啓発本を好んで読んでいたように思う、が、社会人になって読まなくなった。
仕事で疲れた後、癒しのはずの読書タイムに、誰かに自分の生き方についてあーだこーだ言われたくない、と思うようになってしまって…
そんな凝り固まった私の頭だったのだが、インスタグラムのストーリーで印象的な投稿を見つけ、思わずスクショしていたものがあった。とある本の一節で、
「綺麗な女も可愛い女もたくさんいる。でも、度胸を持った女は珍しい。綺麗は劣化する。可愛いは消える。でも、生き様の真実は絶対消えない。」
ここを抜粋していた。

ふーん、
って思って1度流したけど、やっぱり気になって、思わずスクショ。その後にこれを抜粋した本が紹介されていた。
それが「20代で得た知見」というこの本だった。

題の通り、本作は著者がこれまでの人生の中で、「忘れがたい断片」と感じ、それによって「心を動かされた」、自身の体験を1冊の本にまとめたもの。
前書きで、著者は
「かつて「20代の人生の質は、出会った言葉で決まる」と書いてある本を手にしたことがある。 ー中略ー 今どのように人生を振り返っても、一人の人間の人生は、出会った言葉で決まるものとは思えない。 ー中略ー 20代の人生は、忘れがたい断片にいくつ出会い、心を動かされたかで決まる 私はその断片を「20代で得た知見」と名付けることにしました」
と残している。

ううう、気になってしまった…
こういう本は読まない、と思っていたけど、気になってしょうがなかったので買いました、ええ、買いました。




1冊の本を読んで、
その直後、まあその日1日、2日くらいはじぃんと心に残っていて、中には1つや2つ、フレーズを覚えているものもあるかもしれない。
けれど、1週間、2週間経つと、あれだけいいなと思っていた本も、内容は覚えているけど「どこが良かったんだっけ…?」と、忘れてしまっていることって、私だけじゃない、はず。


この本1冊を読んで、心に残ったフレーズがいくつかある。
そして、結構前に読了したにもかかわらず、ことあるごとにふとこれを思い出す。

きっと心に残る言葉って人それぞれで、同じ言葉を聞いても全く何も感じない人もいると思うけれど、なんと183個もの知見がある本書には、どれか1つでも残る言葉との出会いがあるんじゃないかな、って思います。


以下、私の頭から離れない、著者の「知見」です。


79頁
最初から話が合う人とは、同じ本を読んでいた可能性が高い。最初から全く話が合わない場合、相手が全く本を読んでいない可能性が高い。
なるだけたくさん読んだ方がいい。読んだ本の数だけ、言葉が、孤独が通じる人の数が増えるからです。そして面白い本に出会ったら、なるべくたくさんの人に薦めた方がいい。あるいは大切な1人に贈った方がいい。それが急速に分断していく世界への、最善の抵抗手段だからです。


54頁
なんかだめだなって思った人は、大抵だめじゃないですか。
めっちゃいいなって思った人も、大抵だめ。
でも、なんかいいって思った人は、ずっとなんかいい。
私たちは、私たちが思う以上に「言葉にならないもの」を愛しているのだと思う。


42頁
外見と内面は完全に矛盾する
人は自分に欠けているものほど、それを持っている振りをしようとする。


こうやって自分にとって大切な言葉に出会えたから、
ジャンル問わず色々な本を読んでいきたいと思う。

でもやっぱり自己啓発系は苦手で、なんとなく買うのも恥ずかしい。「ふうん、こういう奴がこういう本買うんだあ」と思われるのが嫌。自意識過剰、万歳、です。
本は本屋さんを応援する意味も込めて必ず本屋さんで購入しているけど、こういったジャンルの本は、まだネットで買うことになりそうです。とほほ…。

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