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ホームラン夫婦の危機

「俺はねぇ、昔はスゴかったんだゾ」

男は武勇伝を語るのが最高に大好きな生き物。
少し打ち解けた相手が隙を見せようものなら
聞いてもいない武勇伝を語りたくて堪らない。

かくいう私も(できるだけ自重していますが)
チャンスがあればいつでも武勇伝を語りたい。
周りがドン引きでも語ってチヤホヤされたい。

俺はこんなにスゴいんだゾ!尊敬していいゾ!
(鼻息荒く満面のドヤ顔で語るのがポイント)

しかし私たちは日本生まれのドラえもん育ち。
嫌味の権化たるスネ夫を見て育っているので
自慢話ばかりする人は嫌われると知っている。
武勇伝ばかり語る人なんてカメムシ以下です。

にもかかわらず
どうして男は武勇伝を語ることをやめないか?
今日はその辺を掘り下げていこうと思います。

結論から言ってしまうと
男は一度打ったホームランを生涯語りたがる。
こういうことなんだと思います。

やっぱりホームランって快感なんですよ。
野球だったら花形。主役確定。ヒーロー。
何度でもこすりまくって語りたいんですよ。
(ここでいうホームランとは成功体験です)

実は、男は一度でもホームランを打つと
ものすごく自信を付ける生き物なんです。
「やった!俺やったったで!」みたいに。

で、男同士だとそれがまかりとおるので
逆転サヨナラホームランなんか打ったら
「アンタすごいよ!やるじゃないか!」
って同性から賞賛を受けれるわけですね。

自信がモリモリについたら行動ができる。
困難な仕事に「任せて下さい」と言える。
気になるあの子に果敢にアタックできる。
そして脳に激しく刻み込まれるわけです。

ホームラン打っておけば人生は安泰だ!

ホームラン(成功体験)はいいことです。
デカい一発は正義。英雄願望を満たすみなもと
まちがいなく、良いものではあるんです。

しかし夫婦間においてはそれが必ずしも
プラスにならないという話が今回の主題。

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男は結婚すると妻をチヤホヤしなくなる。
そんな話を聞いたことはないでしょうか。

・結婚前は「好き」と毎回言ってくれたのに
結婚してからは全然言わなくなってしまった
・結婚前は妻の変化(髪型・服装等)に敏感。
結婚してからはほぼ無関心になってしまった
・結婚前はスキンシップ多め。なんなら毎日。
結婚してからは恐ろしいほど回数が激減した

よく言われるのが
釣った魚にエサはやらない。
一度自分のモノにしてしまったのだから
おべんちゃらなんかもうやらないぜ理論。

たしかにそういった男もいると思います。
でもそんなのは少数派。レアケースです。

ほとんどの男は結婚後も
ずっと、ずーっと妻を愛しているのです。

ではどうして愛する妻への対応がになるのか?

それは男が特大ホームランを連発したからです。

『プロポーズ』
『結婚式』
『高額な贈り物』
『生活の変化』

このような人生におけるビッグイベントを
愛する妻のために、頑張ってこなしたから。

男の意見としてはこうです。
「俺はこれだけ沢山、君のためにやったんだ!
少しくらい気が利かない言動をしてもいいよね」

ところが、妻はこれでは不満が溜まる一方です。

なぜなら、女性にとって
ホームランにそこまで価値を感じないからです。

プロポーズも、高価な物もそりゃ嬉しいけれど
毎日話を聞いてほしいしネイルも褒めてほしい。

特大ホームラン打ったね。すごいねありがとう。
でも毎日かまって、癒して、可愛いって言って。

この男女の違いを早めに学んでおかないばかりに
熟年離婚予備軍がどれだけ爆誕しているか・・・

あ、ウチは割と早めに学ぶことができたので
毎日毎日送りバントです。高校球児も真っ青。
貪欲に細かい点数を獲りにいくスタイルです。

理想はホームランを打ちつつも、毎日ヒット。
継続は力なり。イチロー選手は神であり伝説。

あなたの打率は何割でしょうか。


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