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最近の円安について思うこと

円安と聞いて何を思い浮かべるでしょうか?
あまりにも永いこと円安が続いているのであまり気にしていない方も多いかと思われます
普通感じているのは、輸入するものが値上がりする程度なのではないでしょうか
間違ってはいない認識ですよね
値上がりも見方を変えれば今まで2つ買えていたものが1つしか買うことができなくなるということになります
こう考えると、生活に直結するような印象を更に受けるのではないでしょうか

ここで以前国産家具と輸入家具を扱っている経営者さんに話を伺った時のエピソードを紹介したいと思います
輸入家具はインドネシアから主に輸入していたそうですが、為替相場の変動によって1円違っても利益と損益が微妙に入れ替わってくるそうです
1個2個の輸入だったら影響がないようなものでも、大量に輸入する場合にはその影響は想像に難くないところです
本業の家具販売というところ以外で経営基盤が左右されるところになるそうです
言ってみれば本業でいくら頑張って努力したとしても、為替相場の状態によってはその努力が無になってしまう、更には損失につながってしまうこともあるということを勉強させていただいたのでした

実際に輸入をする場合には輸入する素材そのもの以外にもコストがかかるものがあります
それは流通コストです
流通コストにも円安の影響がかかってきます
配送料もドル建てが基本なので、今までよりも余分にコストがかかってきます
運送会社の賃金や燃料費、一つ一つに円安の影響が関わっています
また更にかかるコストは関税です
国内では今までよりも多くの円が支払いの対処となるので、更なる関税に関わる費用を用意しなくてはならなくなります

それでは何故円安が続いているのかを考えてみましょう

国の施策としては円安で物価が上がった場合には国民の生活は苦しくなりますが、そのことが消費税の税収の拡大につながることでもあるのでひとまずは静観しているようにも見えます

しかしながら輸出に関連する企業はメリットが大きいですが、輸入する企業は苦しい経営状況を呈しています
産業そのものが大きく衰退してしまっては国の根幹が揺らいでしまうので為替介入もしていくのだと思います

この辺りはまさにさじ加減でしょうか

また、物価の高騰に伴って賃上げが求められていますが、賃上げすることは所得税の税収拡大を意味していますよね

国としては税収が伸びることでもあるので、あえて円安を是正する必要もないかのようです

この辺りのことが円安が続いている原因の一つだと思っています

更に円安による影響が大きいこと、このことも一つお話ししておきたいと思います

近年ではスペシャリティーコーヒーの評価も大きく世界各国で引く手あまたです
そのため農園もスペシャリティーグレードの珈琲豆はオークションにかけることが多くなりました

オークションでは当然ですが高額な金額を提示した方が品物を落札します
実はこんなところにも円安の影響が現れてきます

それは貨幣価値が高い国の方が追加で落札金額を競う場合には少ないお金の追加で落札することが出来るようになるからです

例えば1000ドルのものに100ドル追加する場合、円安が進めば100ドルにかかる円の金額が多くなってしまいます

逆に貨幣価値が高い国の場合にはより少ない金額で追加の金額を支払うことができます

そのようなわけでいい品物をどちらが落札しやすいのかは想像に難くないところだと思います

そのために本当に良い珈琲豆は国内には流通しにくくなっているという現実があります
コーヒーに関心がある人が大きく増えたこの頃、このことは知っていて欲しいことの一つでもあります

また、問屋さんが入手できたとしても貨幣価値の高い国の人が在庫分を全て購入してしまうような実情もあるということでもあります

日本では水質が外国の硬水と違って軟水なので風味の細かいところまでわかるコーヒーが多いですね
昔からとても質の良いコーヒーを輸入して飲んできた文化が業者と消費者の両方にあったのも事実です

最近では輸入されてくるコーヒーの質が昔とは違って少しだけ低くなったようにも感じているこの頃です

その原因は今まで購入していた高品質のコーヒー豆を他の国に購入されてしまっているからに他なりません

これも今の円安が続いている状況では仕方がないことではありますけどね

今回のエントリーは取り留めもなく書き綴ってまいりました

最後に、どうか早く戦争が終わって世界がまた平和になり経済が安定することを願うばかりです


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