羊文学という文学に出会ったはなし

女性ボーカルの楽曲をあまり聞かなくなったのはもう中学2年生頃からだったと思う。
友達に連れられAKB48のコンサートに初めて行き、半分をすぎたあたりから高い声に耳が痛くなってきた記憶がある。
(当時ぼくはdustboxやTOTALFAT、LOW 1Qばかり聞いていた)
それから女性はAvril Lavigneしか聞かないという偏りぶり。

そんなぼくが近頃ずっと聞いてしまうバンドが2組いる。
「羊文学」と「SHISHAMO」
曲調や雰囲気こそ違うし、声色も異なるのだが、とにかく両者ボーカルの声が美しく透き通っている。


今回は先日ステージを見た羊文学について。

2018年に『1999』を配信リリースしていた時にサブスクにて初めて聞いたのがきっかけだった。
恋人と別れて間もなく、友人と出かけても数人で遊ぶことが逆に切なく寂しくもあり、少ししょんぼりとしていた。そんな時に聞いた一風変わったクリスマスソング。

世紀末のクリスマスイブって!
これが最初に聴いたときの感想でした。
世紀末という響きは何となくおどろおどろしい。
そこに華やかなクリスマス(イブ)
そんな相反する言葉の絶妙な組み合わせなかなかない。

知っている人が知らない誰かに変えられてしまう、そんなん生きていればたくさんぶち当たる出来事。
そして自分も知らない誰かによって変えられている1人。

そして
塩塚モエカさんの声を全く邪魔しないメロディー
ドラムの加減が絶妙です…  

そんなこんなですっかり羊文学が気になってしまったぼく。

先日SYNCHRONICITYというサーキット型フェスに参加した。仕事上のリサーチということもあったし、見たいアーティストが多くいたからチケットを購入したのだが8割方ぼくの目的は羊文学。

たくさんのアーティストやお客さんの動向を見て、友人と楽しくおしゃべりをして時間も良い頃に、、

場所は300人キャパほどのo-crest
羊文学だぞ?ここでいいのか?という感情を抑えつつ階段を上りまくる。
溢れんばかりの人でいっぱいになった会場。

初めて羊文学のステージをみて、塩塚さんの声が身体全体に染み渡った。
あぁ、こんなにも素敵な音楽が邦楽にもあるんだなと思った。

羊文学の楽曲は自分を味方してくれる。
それでいいんだよって優しく頭を撫でられている感覚。
自分を鼓舞する楽曲も好きなんだけど、人はそんなに強くないから。
そういうとき寄り添ってくれる羊文学のような存在が必要なんだなとステージを見て、曲に身体を揺らしながらぼーっと考えてしまった。

好きになるのが遅くて、ソールドしてしまったワンマンには行けないのですが
きっとこれからどんどん見れる機会が増えていくのだと思っています。
次こそはワンマン行きたい。

羊文学が好きな人と出会えてないので、どこかで出会えたらいいなあ。


おわり