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冬と一言で言えども

上士幌での体験移住を終え、帯広まで1時間、そこからさらに2時間半バスに乗り新富良野プリンスホテルへ。

富良野と聞くと、やはり思い起こすのは北の国から。そして、一面のラベンダー畑だろう。

そんな富良野の冬は、とにかく雪が多い。そして、振り続けている。なんなら気圧も少し変動気味。さすがスキー場があるだけある。十勝はいかに雪が降らない地域だったのかを身思って感じた。

雪が多いことを象徴するエピソードがこの写真。

誰かが作った熊がバスのベンチに10体以上座っていた。冬の十勝を訪れるまで知らなかったことだが、十勝の雪はかなり柔らかい。いわゆるパウダースノーと言われるもので、風が吹けば道路に積もった雪がぱーっと舞って、視界が白くなる。そして雪だるまを作ろうと試みるも、全然固まらない。

一方、富良野の雪はしっかりしている。柔らかい中にも、硬さがあって、こんな風に熊に変身できるほど。私の故郷、青森市の雪と似ているのは富良野の雪な気がした。

たった数時間、バスに揺られるだけで、こんなにも冬は景色を変える。SNSを見る限り、東京もしっかりと寒く、冬であることに変わりはないようだが、もうすでに花粉の話題が出ているようで、不思議だ。

そして、こんな話をしていると、この四季という考え方は、意外と世界に通用しないことを知った高校2年生の夏を思い出す。2週間、語学研修のためホームステイしていたニュージーランド。南半球のため、8月だけど季節は冬。とはいえ、日本の冬とは全然異なる。

雲の流れが早いニュージーランドは、1日の中で四季があると言われている。朝、マフラーを巻かずにはいられないほど寒かったのに、昼には20度を超える。かと思えば、いきなりスコールが降り、また気温は1桁台になる。1時間後には20度弱に。これが1日の中でランダムに起こるような夏だった。

好きな季節を冬と答えた時に、人はどんな景色を想像するのだろう。たった数時間、バスに揺られただけで印象を変えた北海道の冬を見て、そんなことを感じたのだった。

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